日本でいちばん明るい朝番組をうたう「ラヴィット!」(TBS系)。昨2021年、3月にスタートし、当初はまだ情報番組の要素もあり、芸人が大騒ぎしバタついていた印象だったが、プチリニューアルを重ねて、現在のスタイルに。レギュラー陣を紹介するオープニングトークの長さはもはや番組名物。スタートから1時間近く経ってから「ラヴィット!」とタイトルコールすることもしばしばで、そういう通常の番組では考えられないことを面白がってやっているところが人気の秘密ではないか、と。
このタイミングでマグロの解体ショー!?
最近でも、たとえば11月3日の放送でのこと。午前7時39分頃、北朝鮮が弾道ミサイルを発射。これにともない、前番組の「THE TIME,」が延長されるかたちで、8時になっても「ラヴィット!」は始まらず。もちろん、他局も同じで、北朝鮮弾道ミサイルの話題一色になったわけだが、8時48分、どこよりもイチ早く通常放送に戻ったのが「ラヴイット!」だった。
同じ情報を繰り返して伝えるだけの報道特番に嫌気がさした視聴者が飛びついたであろうことはいうまでもないが、もっと驚いたのは、そこで放送されたのが、「マグロの解体ショー」だったこと。「子どもたちに見せたいもの」というお題にギャル曽根がリクエストしたもので、MCの川島明によると、たしか50万円以上するマグロとのこと。50万円もするマグロを没してたまるか、という番組の英断かもしれないが、結果的に「ラヴィット!」らしい、と反響を呼んだ。
何が起こるかわからない、予測不能なエンターテイメント。視聴率はそれほどいいわけではないが、TVerの配信などは好調。バラエティとして楽しんでいる人も多い。ぼる塾や相席スタート山添寛を始め、番組からスターになった芸人も多い。
日テレは来年3月に「スッキリ」を終了。これも「ラヴイット!」の好調を意識してのことか。来年4月からの番組が「ラヴィット!」風味にならないことを願う。
(くろうさぎ)