「埼玉県飯能市の住宅で親子3人が殺害されて、近所に住む男が逮捕された事件です。被害者が、車を傷つけられたなどとして6回にわたって警察に被害届を出していたことが分かりました」と司会の羽鳥慎一が切り出した。
28日(2022年12月)の「モーニングショー」は、いまだ本人の供述内容が伝えられていないなか、犯行の動機に迫った。
「車に傷を」が意味すること
犯罪心理学者の出口保行氏は「車に傷をつけるという行為だけでは満足できないほどのかなり強い怨恨があったと思われる」とした上で、容疑者男(40)の人物像の変化に注目。
幼少期は明るく人気者で頭が良く、サッカーも上手(同級生の父親談)で、地元の中学を出てからはモデルをして雑誌に出ていたらしい(同級生の母親)という男。一方、最近は引きこもり状態だったようで、近所の人は「人付き合いは全然していなかった。1人で暮らし、仕事もしていない様子だった」と話している。
出口氏は「幼少期と現在とのギャップを受け入れられず、自分を評価してくれない社会に対し疎外感を感じ孤立していたのでは。疎外感を感じていると、人の何気ない言動にも悪意を感じてしまいやすくなる。一方的に怨恨の気持ちを募らせていた可能性もある」と指摘した。
羽鳥「被害届6件のうち3件は容疑者は逮捕されていますが、不起訴です。それ以外の3件は容疑者の犯行かどうかは断定できないということでありますが、前兆はやはりあったのかなあと思います」
浜田敬子(ジャーナリスト)「これだけ回数を重ねていたというのが驚き。もう1つ、被害者は『何が原因か分からない』と話していたということで、明らかなトラブルがあったというよりは、何らかの言動を勝手に解釈して、逆恨みに近い感じで怨恨を募らせていた可能性はあると思う。でも、これだけの前兆があったのに、防げなかったのかという...」
安部敏樹(社会起業家)「こういった孤立してしまった人による積極的な介入みたいなもの。そもそも逮捕という形で兆候が出ていますから、この部分で介入ができなかったのか、考えないといけませんね」
羽鳥「もしかすると防げたかもしれない案件というところがあります」
(ピノコ)