NHKの朝ドラ「舞いあがれ!」12月27日(2022年)放送回。退院した浩太(高橋克典)は、会社の朝礼で心配をかけたことを従業員たちに謝り、皆と元気にラジオ体操をする。そして職場の自席に座る浩太を見て、めぐみ(永作博美)も喜ぶ。そこへ経理の古川(中村靖日)がやって来る。古川は経費削減のために人員整理をして欲しいと言うが、浩太は頑なにそれを拒もうとするが...(ネタバレあり)
リストラの影響で...
ついにイワクラもリストラである。最初にその矛先が向くのはパートのおばちゃんたちだ。浩太が深々と頭を下げていたが、浩太にとってどれほど不本意であったかがわかる。
イワクラのネジを心から愛していたおばちゃんたち。会社を支えてきたのは実はこういう実直でまじめな従業員であるというのは中小企業の共通点であろう。一生懸命働いてくれた「イワクラの最後のとりで」、おばちゃんたちを早く呼び戻せるように頑張ってほしいが。
そしてパートのおばちゃんたちを見送った後、古株である凄腕職人の「笠やん」こと笠巻(古舘寛治)と浩太の2人が、機械の売却について話し合うシーン。浩太が心から信頼している人。社長でありながら、弱みを見せられる人がいるというのはいいことだ。笠巻が「機械は売ったかて構へん、(以前の)あの小さな工場にもでっかい夢はあったんやから」という一言に、どれほど救われただろうか。浩太の心が勇気づけられたであろう。
この場面には「浩太さんの気持ちもちょっとはラクになったかな?」「小さい町工場から一緒に苦労してきた渋い凄腕職人笠巻さん」「浩太の傍に笠やんがいてよかったぁ」などネットでも反応が寄せられていた。
浩太は、おばちゃんたちにも「すまない」と頭を下げて誠意を尽くした。おばちゃんたちも浩太を応援しながら去っていった。IWAKURAは、いまは苦しいけど、企業として大事なものをまだ失ってはいない。つくづく浩太はいい人で、企業というのはトップの顔を表すものだと感じた場面であった。
舞(福原遥)が手伝うことになって、企業規模を縮小したとしてもイワクラも、浩太も早く元気になってほしい。
(Y・U)