今週(2022年12月19日~)、強い寒気の影響で、東北の日本海側や北陸地方を中心に各地で記録的な大雪に見舞われ、この週末の寒波も懸念されています。
19日から20日にかけて発生した新潟県柏崎市の車の立ち往生は1昼夜も続き、車列は数10キロに及びました。車で暖を取っていて一酸化炭素中毒で死亡した人もいて、大きな被害が出ました。
一酸化炭素中毒に注意を
(J-CAST)ワイドショー通信簿の「(略)立ち往生で避難した人が(略)伝えた極寒状況」(20日、TBS系「THE TIME,」)は、柏崎市内で立ち往生した車内で1昼夜を過ごした男性会社員の話を取り上げています。男性が新潟市の自宅を出たのは19日の朝5時前でしたが、「柏崎市内に入った途端、完全に動かなくなった」とあります。やっと午後3時にトンネルに避難、ガソリンもわずかとなってエンジンを切り、車にあった毛布などで暖をとりながら、飲み物は雪を溶かして飲んでいたそうです。
「新潟豪雪で国道立ち往生(略)」(20日、フジテレビ系「めざまし8」)には、日本海の水温が1度から2度高く雪雲が発達しやすい状況になり、帯状の雪雲の列の先頭が新潟・福島にかかり続けた、という気象予報士の説明があります。
「新潟の大雪現地リポート 加藤浩次『危険な状況ですね』」(21日、日テレ系「スッキリ」)では、新潟大学の河島克久教授が「大型車はいったん停止するとなかなか再発進できません。タイヤが空回りするスタック状態に陥ると、けん引する専用車を持ってこないと抜け出せない」と立ち往生の怖さを指摘していました。
「『大雪で車内に』サバイバル法 知らないと死ぬ?重要論点」(21日、テレビ朝日系「モーニングショー」)は、柏崎市で車中で死亡した女性は停電のため自宅前に停めた車内で暖をとっていたとみられるとあり、雪で車のマフラーが埋まり、排ガスが車内に充満して一酸化炭素中毒死したとみられる、と伝えています。
司会の羽鳥慎一さんは、「一酸化炭素は、無色、無臭、無刺激で、気付かないうちに中毒になっている可能性が高い」といい「立ち往生してしまった場合には、マフラー周辺の雪を定期的に除雪することが最も重要」と注意を呼び掛けていました。
新潟大の河島教授も「できるならば、防寒着などを準備してエンジンをあまりかけないということが重要です。寝ている間に一酸化炭素が充満することがありますので、特に眠る場合はエンジンを止めた方がいい」と警鐘を鳴らしていました。
新潟では2年前にも関越道で大規模な立ち往生が発生しています。豪雪には、なお警戒が必要です。
(コムギ)