2日(2022年12月)未明=日本時間=にキックオフとなる日本・スペイン戦。最近10年間の3試合では、いずれも「1点差の接戦」を繰り広げてきた。FIFAランキング7位のスペインに対し24位の日本は格下だが、勝負は紙一重だ。格上から勝利をもぎ取る「ジャイアント・キリング」=「ジャイキリ」を起こせるか?29日(2022年11月)の「スッキリ」が分析した。
東京五輪では、ゴールにつながるチャンスをペドリ選手が演出
昨年8月の東京五輪準決勝でスペイン戦は、今大会の26人の代表メンバーのうち、スペインリーグで活躍中の久保建英選手をはじめ12人が経験した。監督は森保監督だった。スペインは7人の経験者が残っている。今回も司令塔役を務めるペドリ選手が、五輪の試合でどう動いたかをチェックすると、ゴールにつながるチャンスを演出するパスの多くが、ペドリ選手から出ていることが分かる。この時は、延長後半10分にアセンシオ選手にゴールを決められ、0-1で日本が敗れた。同選手は今回もコスタリカ戦でゴールを決めている。
この1か月前の7月のキリンチャレンジカップでも、日本はスペインと戦い、久保選手からのパスを受けた堂安選手が先制のゴール。結果は1-1の引き分けだった。10年前のロンドン五輪では、日本が1-0でスペインに勝利した。
スペインの記者に「警戒する日本人選手」を聞いてみると、「南野選手は攻撃力もスピードもある」。「三苫選手と久保選手が、若くて速いし、動きがキレイ」「自分たちのスペースを作るのがうまい。スペインにとっても難しくなると思う」。
今回、長友佑都選手(36)は「イメージははっきりできています。日本が勝利するというイメージが、はっきりと自分自身には見えています」。伊東純也選手(29)は「粘り強くやればチャンスはあると思う」。
MCの加藤浩次は、昨日(28日)の放送で「(元ドイツ代表ベッケンバウアーの名言で)サッカーは強いチームが勝つんじゃない。勝ったチームが強いんだ。勝ったチームが強いを見せてもらいましょう」と語っていた。
前園真聖・元代表(当時22)は1996年のアトランタ五輪で、ブラジルを1-0で破った「マイアミの奇跡」と言われたチームのキャプテンだった。前園氏は、「スーパースターが揃っているブラジルに対し、僕らはチャレンジャーという立場だった。相手の強さを消して、自分たちの強さを一回、二回でモノにする、という形でやった」。「奪ったらシンプルに相手の裏をとる。それまでは耐える、それしかなかった」。
「今は僕らのころよりも力の差はそんなにない。それでもボールを持たれる時間は長い。中盤にいる強力な選手たちが押し込んでくるのを、バックスと中盤がコンパクトに詰めて、全員でスペースを与えない。それを90分間ずっと続けなくてはいけない」
(栄)