鎌倉殿の13人 「出世野心メラメラ」キャラの源仲章 記録上はどんな人物だった?
<歴史好きYouTuberの視点>

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   NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の11月20日(2022年)放送回は「第44回 審判の日」でした。登録者数12万人を超える人気歴史解説動画「戦国BANASHI」を運営するミスター武士道が、「第44回」の解説動画で最も熱く語りたかった「ツボ」は?

   動画内容を軸に再解説します。次回放送をより楽しむための準備・復習にもお役立てください。(ネタバレあり)

  • 歴史解説YouTubeチャンネル「戦国BANASHI」 鎌倉殿の13人「第44回」解説動画より
    歴史解説YouTubeチャンネル「戦国BANASHI」 鎌倉殿の13人「第44回」解説動画より
  • 歴史解説YouTubeチャンネル「戦国BANASHI」 鎌倉殿の13人「第44回」解説動画より

「人の上に立ちたい」と

   いや~乱世乱世。どうも歴史好きYouTuberのミスター武士道です。

   今回も大河ドラマの内容に合わせて、歴史的な解説をしていきます。

   鎌倉殿の13人第44回『審判の日』では、日本史上有数の大事件、源実朝の暗殺事件が描かれる......と思いきや、その直前で話は終わりました。

   思わず「つづく、じゃないんだよ!」と画面の前でツッコミを入れたのは私だけではないでしょう。

   実朝暗殺の悲劇を、登場人物たちの様々な思惑が交錯するなかで起きた出来事として描き上げた今回のお話は、多くの視聴者にとって衝撃的なものだったのではないでしょうか。これが三谷マジックです...(笑)

   なかでも、生田斗真さん演じる源仲章の存在感は大きかったですね。

   北条義時を執権の座から引きずり下ろし、自らが「人の上に立ちたい」という野心を顕わにしていました。義時配下の暗殺者・トウの襲撃を見越して罠を仕掛けるなど、その抜け目のなさも侮れません。

   この源仲章、歴史的にはどのような人物だったのでしょうか。

   源の名が示すとおり、仲章は源氏の人間です。ただし、鎌倉殿である実朝(清和源氏)とは別系統の宇多源氏です。

   宇多源氏の中には、佐々木一族のように武士化した一族もいましたが、京に残り貴族として残る一族もいました。

   仲章の一族は、後白河法皇や、後鳥羽上皇などの院に仕えていたようです。

   仲章自身は、傑出した才能を持っていたわけではなかったらしく、貴族の間でもその評価は凡庸だったようです。ただし、知識は豊富で物知りだったため、実朝の教育係に抜擢されました。

   愚管抄に『漢家の例を引きて教える』とあり、実朝に対し、漢王朝の例をとって、君臣の在り方などを教育していたようです。

   もしかすると、実朝に「京よりの思想」を植え付けたのは仲章だったのかもしれません。

   実朝の教育係となった後の仲章は、特に大きな功績を上げる事はありませんでしたが、京と鎌倉を頻繁に行き来し(もしくは使者を送り)朝廷と幕府の連絡役として重宝されていたようです。

   地味ながらも大切な仕事をしっかりとこなしているように見えます。

   仲章が何を思いながら、この仕事に勤しんでいたのかはわかりませんが、ドラマで描かれたように、新天地での出世を夢見て、地道に仕事をこなしていたのかもしれません。それだけ、普通の貴族には京での出世というのは難しい物だったのです。

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