<1年前のワイドショー>「1日で100万円」で大騒ぎ 国会議員の文通費問題、結局どうなったのか

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   <1年前のワイドショー> 昨(2021)年の今ごろ、ワイドショーは「文書通信交通滞在費」、いわゆる「文通費」を連日取り上げていました。国会議員に毎月100万円が支給され、わずか1日の在職でも満額が支給されたことに、疑問の声が噴出したのです。

   (J-CAST)ワイドショー通信簿の「衆院議員の『1日で満額100万円』 安住アナ、悲しい『日本の現状』」(2021年11月15日、TBS系「THE TIME,」)によると、きっかけは、維新の小野泰輔議員による11月12日のツイートでした。10月31日にあった衆院選挙で、その日に議員資格を得た当選者の10月在職日は1日だけ。歳費(国会議員の給料)が日割りなのに対し、文通費は1ヵ月分の満額100万円が振り込まれたため、小野議員は「国会の常識、世間の非常識」と問題提起。吉村洋文・大阪府知事もこれに反応して「100万円の札束、満額支給らしい。領収書不要。非課税。これが国会の常識。おかしいよ」と指摘した、とあります。

  • 国会の議論はどこまで深まったのか
    国会の議論はどこまで深まったのか
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変わったことと「変えられない」こと

   MCの安住紳一郎アナは「過去には2009年にたった2日のために文通費が支払われた年がありました。この年もマスコミで議論になりましたが、結局何もかわりませんでした」。記事には「2001年には、『使途報告書を公開すべき』という提案が出されたが実現せず、14年には維新の党(当時)が『使途公開法案』を提出したが、廃案となった」とあり、安住アナは「変えられないのが日本の現状です」と報告していました。

   「国会議員『文通費』の甘い仕組み 玉川徹『経費にして、全部公開を』」(同月16日、テレビ朝日系「モーニングショー」)には、日本維新の会は10月分について、新人議員は全額、再選した議員は半額程度を党が集めて寄付する方針とあり、日本維新の会と国民民主党は日割りでの支給を可能とする法改正を目指している、とあります。

   しかし、「ネット時代に『文通費100万円』の正体 加藤浩次、日割り論は『すり替え』」(同月17日、日テレ系「スッキリ」)では、MCの加藤浩次さんが「日割りすれば...って議論にすり替えられてますよね。ルールが変わらなければ意味がない」とコメントしていました。

   また、「玉川徹『議員既得権の象徴』 文通費改革『この際、抜本的に』」(同月18日、「モーニングショー」)でも、MCの羽鳥慎一さんが「削減も自分たちが決めるわけですから、そりゃあ減らないですね」と嘆いていました。

   その後国会で議論され、今(22)年4月の通常国会で、文通費は「調査研究広報滞在費」と名前が変わり、日割り支給とする法改正がなされました。しかし、使途の透明化や未使用分の国庫返納についての議論は、今でも棚上げ状態です。安住さんや羽鳥さんの「なにも変わらない」という嘆きが、また聞こえてきそうです。

(コムギ)

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