河野太郎・デジタル・消費者担当大臣が7日(2022年11月)の「スッキリ」に生出演。2年後の秋にマイナカードと健康保険証の一体化を目指し「これだけのメリットがある」と強調した。
マイナンバーカードの交付率は、2017年に10.2%だったが、20年9月にマイナポイント交付を開始した後も、21年に39.9%と上昇スピードは鈍い。先月に健康保険証として利用が開始されたが、申請率は今月4日時点で57.8%にとどまっている。
運転免許証との一体化も目指す
河野デジタル相は先月13日「マイナンバーカードの取得の徹底、カードの手続き、様式の見直しの検討を行ったうえで、2024年度秋に、現在の健康保険証の廃止をめざす」。
マイナカードと一体化した「マイナ保険証」へ切り替えるというが、何が変わるのか?
マイナカードをマイナポータルで読み込むと、例えば、診療や薬剤情報の1カ月分として、受診した医療機関と処方された薬剤の情報を見ることができる。引っ越しや、転職、結婚をしても更新をする必要はなく、マイナ保険証一枚で受診でき、保険証と診察券とお薬手帳が兼用できる。これ以前にも、来年3月にパスポートのオンライン申請が可能となり、同5月にはカード機能をスマホに搭載。25年秋には運転免許証との一体化を目指す。
しかし、70代女性は「ちょっと怖い。アナログ人間だから紙でないと」。50代女性は「とくにその便利さが感じられない」。20代も「とりあえず作っただけで、使っていない」
NNNの今月初めの世論調査では、マイナカードと健康保険証の一体化の方針について、反対が49%、賛成が44%。これについて、河野大臣は、「物事を変えようとする場合には、どうしても不安が先に立つ。賛成と反対がほぼ拮抗しているのは、ありがたい」。反対の意見については、「3つあって、(1)情報流出するのでは、との誤解が解けていない(2)マイナカードで何ができるのか、よくわかっていない(3)手続きが面倒くさい」と指摘する。
(1) 情報流出の誤解については、カードにはICチップが入っているが、ここに医療情報や税金・年金の情報が入っていると誤解されているが、名前と住所、生年月日と性別、顔写真しか入っていない。「マイナンバーを知られたから悪用されるわけではない。銀行のキャッシュカードと同じように扱っていただきたい。暗証番号をきちんと守れば、落としても悪用はされない」。紛失した場合も将来は顔認証なども目指す。
MCの加藤浩次「これ落としちゃうと、自分の情報を全部見られちゃう、ヒモづけされちゃうじゃないかって思ってるけど」。河野「マイナンバーで情報はヒモづけしていません」
(2)メリットは?群馬県前橋市は、福祉タクシーの情報をマイナカードに集約、利用券が何回残っていると音声が流れ、使った実績はそのまま市に送られ事務作業は不要。 河野「9割以上はマイナカードで福祉タクシーを使っている。各地の自治体で、様々なサービスが広がっています」
(栄)