韓国の梨泰院事故で、最初に「押せ、押せ」と煽ったとされる「ウサギ耳の男」探しで、デマや誹謗中傷が飛び交っているという。けさ3日(2022年11月)の「モーニングショー」は、もう一つの『群衆トラブル』を伝えた。
「こいつがウサギ耳男だ」と特定された男性Aさんは、顔の画像まで拡散されている。「ただの魔女狩り。芸能人がなぜ自殺するのかわかる気がした」と話す。別の男性はSNSで名前や電話番号をさらされ、「知らない人から連絡がくる」と困惑し、やはりウサギ耳男だとされた男性Bさんは「私は梨泰院に行っていません。虚偽を広めた人を処罰できませんか?」と訴える。
「どこかに責任を擦り付けたい」
司会の羽鳥慎一「素顔を画像に出してまでの犯人探し。結局、これらの方々は間違いなんですけど、そういうことが始まっていて、被害が出ているということなんです」
群衆行動や群集心理を研究している東京大先端科学技術研究センターの西成 活裕教授は、「過去100年の群衆事故を数百件調べていますけど、特定の一つの原因で起きるというのは極めて少ないです」と話す。群衆雪崩は誰かが「押せ」と煽ったぐらいでは起きないというわけだ。
木曜コメンテーターの徐東輝(弁護士)「あれだけの人がなくなったので、どこかに責任を擦り付けたいという群集心理が働いているのでしょう。歪んだ正義は止めないといけない」
石山アンジュ(「パブリックミーツイノベーション」代表)「ヘイトクライムという形で2次被害が広がっているのは残念です」
狭い路地の違法建築、通報を受けても規制しなかった警察の怠慢、事前に混雑対策を取らなかった地元商店会や地下鉄など、これから責任を問われることになるのだろう。
(カズキ)