「事故当時、坂を下りろ、下りろと一部の人が前の人を故意に押していたという証言も」――とけさ1日(2022年11月)の「めざまし8」で永島優美アナが韓国ソウルの繁華街・梨泰院で起きた転倒事故について、そう伝えた。
めざまし8が入手した防犯カメラによると、事故が起きた10月29日午後10時15分ごろ、現場近くでも仮装した人と談笑したり、写真を写したりして、大惨事に気づいている様子は見られなかった。11時を過ぎると、多くの救急車がやってきたが、アナウンスもなかったのか、まだ気づいているとは見えない。
「押せ押せ、こっちがもっと強く...」
いま韓国メディアでは警備態勢の問題点が指摘されている。その一つが「当日の警備、わずか32人」ということだ。梨泰院周辺には10万人が集まると想定されていた。近くの駅を乗り降りした乗客は約13万人といわれている。
しかし、当日、警備を担当していた警察官は32人という。映像では規制線など設置されていたとは確認できなかった。さらにソウル市などは、「ハロウィーンのイベントは主催者のいない自発的な集まりなので安全対策を立てていなかった」という。
韓国メディアによると、道幅約3.2メートル、長さ約5.7メートル、畳10畳ほどの範囲に約300人が倒れ、6重、7重に積み重なったという。「立っている状態で押しつぶされて圧迫死した」「立ったまま気を失っている人がいた」といった証言もあった。
いま取り沙汰されているのは「わざと人を押したひとがいる」という疑惑だ。現地メディアによると、「押せ押せ、こっちがもっと強く押せ、といった言葉が発せられた後、あっという間に列が崩れた」――これが事故と関わっているのか。警察が捜査を進めていると報じられている。
司会の谷原章介「下りろ、下りろという声もありました。ちょっとしたいたずら心か、お酒があったのか。大きな被害になりました」
武井壮(タレント)「私も同じような状況になって、群衆の中に入ってしまったことがあります。押せ、押せと言う人も自分たちが危険だと感じているのかもしれません。自分でコントロールできないんです」
立岩陽一郎(ジャーナリスト)「警察は躍起になって捜査すると思います。しかし、根本は誰が押したではなく、なぜ警察がきちんとした態勢をとっていなかったかどうか、ということです」
谷原「亡くなった人がまた1人増え155人となりました。改めてご冥福をお祈り申し上げます」
(一ツ石)