舌がんの闘病を公表している歌手でタレントの堀ちえみさん(55)が来(2023)年2月に東京、4月には大阪で、6年ぶりにコンサートを開催することが決まった。きのう10月27日に開いた記者会見のもようを、きょうの「スッキリ」が伝えた。
声を取り戻すリハビリの方法
堀さんは2019年2月にステージ4の舌がんを公表。舌の6割を切除し、太ももの組織で再建する大手術を受けた。2カ月後には食道がんが判明し、再度手術を受けた。声を取り戻すリハビリは、1音ずつ発声する練習から始まり、単語の発声、1つの文章、紙1枚分の文章、と少しずつ朗読する量を増やしていったという。
きのうオレンジ色のカーディガン姿で登場した堀さんは「訓練はしましたが、まだ聞き取りづらいところもあります。もし私の言葉がわからなかった場合は、聞き返していただいても私は大丈夫です」と断ったうえで、「こういう(記者会見をしている)姿を想像だにしてなかったので感無量です。生きててよかったなと思います」と、時折涙をぬぐいながら、一言ずつ言葉を紡いだ。
「目標や夢があれば、人は不思議なパワーが出る」とも語り、自身は「まずは生きる」「みなさまの前にまた立って話をする」「歌う」の3つを目標にしていたという。
コンサートのため、舌に合わせて言葉の発音を全部作り直したといい、「心で歌を歌う、ということも40年歌ってきて初めて習得できました。病気をした大きな収穫です」。会見の最後には、現在がんなどで闘病している人たちへ向けて、「医療は進歩している。諦めないで」とエールを送った。
VTRを見ながらもらい泣きしていたナヲ(ロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」)は「最初はしゃべるのも大変だったと思いますが、こんなに強いメッセージを出せるなんて、本当に強い方ですね」。橋本五郎(読売新聞特別編集委員)も、「私は22年前にステージ2~3の胃がんで胃を全部切りましたが、この映像を見て、自分の病気は何でもなかったなという気がしましたね。意志力でここまで来たんですよ。本当にすごいと思いますね」と声をつまらせていた。
MCの加藤浩次「人間って、自分自身の考え方が一番大事なんだなと会見を見て思いましたね」
(キャンディ)