オードリーの2人がMCを務め、今注目の有名人と打ち合わせナシのフリートークを繰り広げる「あちこちオードリー(毎週水曜午後11時06分、テレビ東京系列)」。10月26日の放送では、オリエンタルラジオの中田敦彦さんという激レアなゲストが登場。終始リラックスして本音をさらけ出す中田さんと、それを引き出す若林さんのMC力に惹きつけられる、見どころ満載の「神回」でした。
「ひどい状態だった」家族との関係
シンガポール在住でYouTuberと活躍している中田さんにとって、2年ぶりの地上波テレビ出演となった今回の放送。「ずっとテレビでやっていく人だと思ってた」と若林さんが言うと、「俺もそう思ってました」と答え、笑いを誘います。
15年間にわたって"テレビの人"だった中田さんが、なぜテレビの世界を卒業しようと決めたのか。中田さんはそのきっかけを、自身がMCを務めた特番『中田歴史塾(テレビ朝日系)』をレギュラー化できず、心が折れたことだと告白します。
冠番組がすべて終了した"どん底時代"を経験し、「絶対に冠番組を取り戻したい。そのためだったらなんでもやる」と必死で這い上がってきた中田さんにとって、『中田歴史塾』レギュラー化への思いはかなり強いものでした。「自分の中で勝負していました。これでダメだったら俺に実力がない、戦力外なんだなって。MCになりたくてしょうがない奴なのに、なれないんだなって」と当時を振り返ります。
番組終了後もロケなどをこなしていましたものの、だんだんと辛くなってきてしまい、徐々に番組を減らしていったと話します。
YouTubeへと舵を切ったのは、先見の明があったわけではなく、「何もやることがないから」と追い詰められての決断だったのだそう。軌道に乗るまでの1〜2年は勉強や撮影に忙しく、家族との会話がほとんどない状態。相方の藤森さんにも奥さんの福田萌さんにも理解してもらえない中で、「舐められたくない」と必死だったと言います。
「ひどい状態だった」という奥さんとの関係は、『中田敦彦の YouTube大学』の登録者数300万人突破記念番組で対談したことでようやく"和解"。「(登録者数が)300万を超えたときに、取り憑かれていたものがとれました。やっともう一回向き合えました」と話すと、若林さんは「これ、すごい話よ。中田敦彦という表現者としていくか、家庭かの綱引きだよね」と中田さんの孤独な戦いに圧倒された様子でした。