4日(2022年10月)午前7時22分、北朝鮮が東の方向へ弾道ミサイルを発射した。ミサイルは東北地方上空を通過し、7時44分に日本からおよそ3000キロのEEZ(排他的経済水域)外の太平洋に落下したとみられている。事態を受け、岸田総理は北朝鮮を強く非難するとともに関係国との連携を指示。さらにNSC(国家安全保障会議)を開いて情報の集約分析を行うことを明らかにした。
北朝鮮は9月25日、28日、29日、10月1日と異例のペースでミサイル発射を繰り返していた。これらのミサイルは短距離弾道弾とみられているが、今回のミサイルは射程などから中距離弾道弾の可能性が高い。この時期に挑発を繰り返す北朝鮮の狙いは何か。今日4日の「モーニングショー」は予定を変更し、1時間20分にわたってミサイル発射のニュースを伝えた。
2017年以来の「列島超え」
北朝鮮の一連の行動だが、10月1日の韓国国軍の日に合わせ、さらに米軍と韓国軍による日本海での訓練や日米韓の対潜水艦訓練に抗議するものとみられている。
司会の羽鳥慎一「ちょっと頻繁ですよね」
山下達也(テレビ朝日元ワシントン支局長)「驚きました。列島を超えるのは2017年以来。発射の兆候が出ていなかった。ますます技術を高めている」
小泉悠(軍事評論家)「津軽海峡上空を通って太平洋に落とした。単純計算すると22分で、ずっと前からできている中距離弾道ミサイルクラス。軌道を変えられるような極超音速滑降体など新しい弾頭を搭載していた可能性がある。作ったからには実験をしなければいけない。もっと射程の長いものも何回か飛ばしたい。短距離のものは彼らはほぼ実用化し、普通の兵器として訓練サイクルに入っている。一方、今回撃ったものはそれとは違う。(北朝鮮の攻撃目標は)グアム、嘉手納、横田、ハワイで、それぞれの射程にあったミサイルをつくっているのではないか。次は7000キロくらいのハワイに届くものをやってみるとか。今後気になるのは7回目の核実験を行うかどうか」
黒井文太郎(軍事ジャーナリスト)「これを最初の一歩として、さらに大きなものをやってくる。ICBMの火星17や潜水艦から発射するSLBMの北極星5号などまだ撃っていない。バラバラにやるより続けてやるというのが北朝鮮のパターンで、核実験までつなげていく一連のプログラム」
菊間千乃(弁護士)「ロシアのせいで国連が機能しない。世界からの圧力が来ない今だ」 辺真一(コリアレポート)「やるだろうと思っていたので驚きには値しない。10月後半から11月に核実験や、火星12をグアム近海に落とす可能性もある」
玉川徹(テレビ朝日)「大陸間弾道弾は米ソでは50年以上前にできている。ウクライナの戦争を見ていても、通常兵器ではなく核を恐れている。当然ながら北朝鮮も見ている。やるんだと決めてしまえば、どんどん進んでいく。止めようがない。どうしたらいいんだと聞きたい」
辺真一「インドパキスタンみたいな核保有国として対応するか、最高指導者の斬首作戦をするか、北朝鮮のもろもろの要求を全面的に受け入れて傍観するかの3択しかない」
(みっちゃん)