プーチン大統領の「焦り」 一方的「併合」とその背景とは(スッキリ)

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   ロシアは先月(2022年9月)末、ウクライナの4州の「併合」を宣言した。プーチン大統領は、「住民投票の賛成多数」を強調するが、10月3日の「スッキリ」は、住民投票の正当性への疑問や、「併合強行」に見えるプーチン大統領の「焦り」に焦点を当てた。

   プーチン大統領は9月30日の演説で、「ルハンシク、ドネツク、ヘルソン、ザポリージャの住民は、永遠にわれわれの国民になる」「われわれは、すべての力と手段で、これら(4州)の領土を守り、国民の安全な生活を確保するために、あらゆる手段を尽くす」と宣言した。4州はウクライナ領土の15%を占めるが、ロシア支配下以外の地域もなお少なくない。

  • プーチン大統領(ロシア大統領府サイトより)
    プーチン大統領(ロシア大統領府サイトより)
  • プーチン大統領(ロシア大統領府サイトより)

「国連憲章違反」指摘も

   これに対し、米国のバイデン大統領は、「ロシアの恥知らずで露骨なウクライナ領土併合の動きについて、アメリカはロシアの主張を決して認めない」。国連のグテーレス事務総長は、「武力による威嚇、または行使によって、領土を併合することは国連憲章違反だ」。

   ロシアが併合の根拠とする住民投票は、4つの州で「87%から99%が併合に賛成した」とされる。しかし、ザポリージャ州のうち、まだロシアに支配されていない地域に住むニコライさんは、「住民投票はウソであり、ショーのようです」「すべての結果が、前もって準備されています」。「ロシア占領地域に残っている人と話すと、だれもが併合に反対しています。実際に併合に賛成したのは10~15%くらいでしょう」。ニコライさんによると、投票紙は、印刷されているA4の紙で、匿名ではなかったという。「人々は占領者(ロシア)の前で、賛成のチェックを付けざるを得ませんでした」。

   ウクライナのゼレンスキー大統領は、「もしロシアがこの偽造された住民投票を承認するならば、もうロシアと話すことはない」。

   筑波大の東野篤子教授は「プーチン大統領は非常に焦って統合を宣言した」

   MCの加藤浩次は、「投票したくなくてしている人が多いということですね」。東野教授「銃を持った兵士に伴われた州政府の人間が、投票を強制した。目の前でチェックをさせられたのは、まったく秘密投票ではない」。

   こうしたなかで、ウクライナ軍はドネツク州の要衝リマンを奪還した。ゼレンスキー大統領は、「ウクライナの旗は、東部ドンバス地方で、1週間にさらに増えるだろう」。今後の戦況について東野教授は「ウクライナの反転攻勢は9月7日に始まって、もう1カ月になるのにロシア側の有効な反撃の動きが見られない。相当混乱していると見られる。」

(栄)

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