放送期間約22年という人気長寿番組ながら、2018年春に放送を終了したフジテレビ系の「めちゃ×2イケてるッ!」。この番組について、初回から登場していた雛形あきこと鈴木紗理奈の2人がそれぞれ、当時の壮絶な現場の様子を番組内で語る場面に遭遇した。
「本当に怖かった時代を見てるんで」
まずは、9月21日(22年)放送「あちこちオードリー」(テレビ東京系)に出演した雛形あきこ。MC若林(オードリー)から「めちゃイケ」の当時の収録の様子を「ピリピリしてたんじゃないですか?」と訊かれて、「ストイックだなと思ってました。みんな」と答える雛形。続けて「みんなそうなんだなと思ってて、バラエティの現場って。ちょっとはしゃいでた(鈴木)紗理奈とグッチョン(濱口優・よゐこ)が『ぶっ殺すぞ』って言われてて」と衝撃的な発言。
若林が目を点にして、「どういうことですか?」と訊くと、雛形は「アイススケートのゲームの時に、アイススケートの靴を履いてるから(鈴木紗理奈と濱口優が)『ヒャー!』ってはしゃいじゃってたんですよ。(他のみんなは真面目にスタッフからの)説明聞いているのに、スーっと(滑って)行っちゃったんですね、飛鳥さんの近くに。『ぶっ殺すぞ』って普通に言われてて......」と、「めちゃイケ」の総監督片岡飛鳥から本気のトーンで脅される紗理奈と濱口を目撃したことを明かし、「大人に大人が『ぶっ殺すぞ』って言われてるの見て、『私、言われたくない』と思って」と話し、「真剣に取り組まないとダメなんだな」とバラエティに対する姿勢を学んだことを語っていた。
さらに翌22日放送「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)。奇しくもその鈴木紗理奈が出演。当時を振り返って「私は『めちゃイケ』流儀で育ったんですけど、『めちゃイケ』って共演者と仲良くしたらダメだったんですよ。『本番以外は喋るな』って」と話すと、ほかの出演者たちは勿論、ダウンタウンの二人も呆気に取られた顔で「何それ?」と驚く。
続けて紗理奈は「『仲良くなりたかったらカメラの前で仲良くなって。視聴者は1週間経って、この関係が仲良くなってて距離感縮んでたらおかしいやろ』みたいな。『人間関係をリアルに見せていけ』って言われて......」と話す。
これを聞いた松本人志は「ゲストなら分るけどなぁ」と不思議がり、浜田雅功も「そうは言うてもプライベートでは飯は行ったりはしてるんでしょ?」と質問すると、紗理奈は「ほとんど無くて。私、ナイナイさんもプライベートでお会いしたことは無くて」と答え、さらに「それがカッコイイみたいなことも多分なってたんですよね。本番以外は喋らないみたいな。ほんで、その当時の芸人さんみんなトガってたじゃないですか。本番までは全く喋らずに、本番が始まって喋り出すのがっていう美学みたいなのもあって、芸人さんみんな。ダウンタウンさんもめちゃめちゃトガってたし、極楽とんぼさんに至ってはヤクザやったし。本当に怖かった時代を見てるんで、いま、みなさん本当に優しくなったのが、私は逆に信じられないというか」と当時と今の違いに驚いていることを明かした。
仲良くワイワイやっているように見えていた「めちゃイケ」ファミリーだったが、実はそんな厳しい状況下で撮影されていたとは驚いてしまった。コンプライアンスだ、○○ハラスメントだとうるさい現在からは考えられない当時の状況を話した二人。しかし、そんな厳しい現場を体験してきたからこそ、入れ替わりの激しい芸能界で、息長く活躍できていたのかもしれない。
(大熊猫)