安倍元首相の国葬がきょう27日(2022年9月)午後2時から、東京の日本武道館で行われる予定だが、米国のハリス副大統領など一部の国を除き、会談は一国あたり「15分」。「弔問外交」にどれだけの意味があるのか。「モーニングショー」が伝えた。
現地の朝の様子も紹介
番組は冒頭に、26日行われた「国葬反対大集会」での、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏のあいさつを伝えた。「日本の自衛隊が米軍とともに戦う下地を作ったのは、集団的自衛権、安保法制。これを先頭に立って導入したのは、安倍晋三でしょう。その人の国葬は、絶対認めることはできません」。続いて「国葬反対」「国葬反対」。新宿でのデモ隊の映像の一方で、安倍元首相の写真や旗をたてて行進する「賛成」グループの姿も伝えた。反対デモは、27日も午前11時などから、日本武道館周辺や国会周辺などで行われる。
番組は、続いて、千代田区千鳥ヶ淵の「一般献花台」の午前9時前の様子を中継した。献花台に向かう千鳥ヶ淵緑道の入り口では、午前4時半から整理券が配られた。献花は午前10時から始まるが、その入り口には早くも100人以上の行列ができた。
弔問外交も始まった。米国のハリス副大統領が26日、岸田文雄首相と会談。「日本と日本の人々への深い敬意をもっています。安倍元総理への敬意を表すために来ました」。40分間の会談のなかで、ウクライナや台湾などの地域情勢や、北朝鮮のミサイル、宇宙などの政策テーマが中心。岸田首相はこのほか、ベトナムのフック国家主席ら10人と会談。ハリス氏ら米国とオーストラリアを除いて、一か国あたりの会談時間は15分。あとの10分で、移動しつつ担当者からの説明を受けた。
成果はあったのか?政治ジャーナリストの田崎史郎氏は、「ハリス副大統領が来ること自体が異例。米国の副大統領は、中堅国の大統領3人分くらいの価値がある」という、首相官邸の認識をそのまま話した。
コメンテーターの菊間千乃(弁護士)は、「安倍元総理が亡くなった時は現職ではなくすでに元総理であって、岸田さんに政権を担っているということで言えば、わざわざそのことだけのためにやるのが、弔問外交なのか」「外交は、トップ同士が会うまでに、ものすごく綿密な下準備があって、最後に短時間で重要なことが決まる、というもの」
堤伸輔(元フォーサイト編集長)は、「政府側も、今回の国葬と弔問外交を絡めて、大きく見せようとしない方が結果的に賢明だと思う」
(栄)