安倍晋三・元首相の「国葬」が明日27日(2022年9月)に行われるのを直前に控え、「安倍元首相を批判した自分に招待状が来たのは間違いでは」(演出家の宮本亞門氏)と首をかしげる人や、「何でおれに来ないの」(キャスターの辛坊治郎氏)などと残念がる(?)人など、巷の話題になっている現象を26日の「モーニングショー」が取り上げた。
「各省庁の判断」
国葬の案内状が届いた宮本氏は「もしかしたら本当に間違いなんじゃないか、と思った」。「安倍さんが進めていたことに関して、五輪に対しても反対意見を言ったので、私が一番除外されるだろうと思っていた」。
一方で、自身が司会をするラジオ番組に安倍元首相が出演するなど、複数回共演をした辛坊氏には届かなかった。辛坊氏は、「非常に悔しい。安倍さんが生きていらしたら、安倍さんが差配する立場なら、案内状は絶対に私のところに来ていると思うんだけど」。招待されない理由について、「関西でやっているローカル番組で、国葬にあまりポジティブな発言をしなかった、きっとそのあたりが伝わったのかな」。むしろ「不達」を誇っているようにも聞こえた。
さらに、安倍氏との親交があったことで知られる、ジャーナリストの田崎史郎氏は、届いた案内状を番組に提供した。田崎氏は番組で、「招待の基準」について「内閣府は各省庁に、各界を代表するのにふさわしい方を選んでほしいと条件にしているだけなんですね」「だれがふさわしいかは各省庁の判断。また安倍事務所、ご遺族の方が案内状出して欲しいと思っていらっしゃる方にも出しています」。「ぼくは、たぶん、安倍事務所の枠で案内状が届いたのではないかと」
国内の参列者では、三権の長や国会議員・各界代表など約6000人に案内状を出し、約3600人が参列する見込みだ。首相経験者では、菅直人・元首相と鳩山由(友)紀夫・元首相が欠席を表明した一方で、野田佳彦・元首相は「元首相が元首相の葬儀に出ないのは、わたしの人生観から外れる」と出席を表明した。野党議員では、立憲民主党の蓮舫議員と辻元清美議員が欠席を表明した。自民党内では、村上誠一郎・元行革担当大臣が欠席を表明。「国民の半数以上が反対をしている以上、国葬を強行したら国民の分断を助長する。こうしたことを自民党内で言う人がいないこと自体、おかしなこと」。
コメンテーターの堤伸輔(元フォーサイト編集長)「春秋の叙勲の時でも、各省庁から推薦を集めてやってるわけですが、その時にも、なぜこういう人に、ということがなくもない。そういうシステムの中で、見当違いや目こぼれが起きてしまう」
案内状を出す方も、作業に力が入らなかったのかも知れない。
(栄)