「これは脅しではない」とロシアのプーチン大統領がウクライナ戦争で核兵器の使用も辞さない考えをちらつかせたと、22日(2022年9月)のTHE TIME,が伝えた。
杉山真也アナウンサー「ウクライナ軍の反転攻勢に危機感を強めているとみられます」
予備役の一部動員も
プーチン大統領は国民向け演説の中で「西側諸国が核による脅迫を行っている。領土が脅かされれば、あらゆる手段をとる」と一方的に主張した。敗走を続けるロシア軍の兵員不足からか、プーチン大統領は軍務経験のある予備役の一部から30万人規模の国民動員も打ち出した。
これにはロシア国内で不安や反発が広がっているらしく、モスクワなどでは抗議デモも発生した。人権団体によると、1200人以上が当局に拘束されたという。中村逸郎・筑波大名誉教授は「最前線でロシア軍は劣勢に回り、壊滅状態にあるのではないか」と分析した。
ロシアはウクライナ東部と南部の支配地域ではロシア編入の住民投票を急ぐ構えで、投票をでっちあげてでも強行する気配が濃厚。そうして得る新「領土」にウクライナ軍の反撃が続けば「核兵器も使うぞ」という脅しとも、プーチン発言はとれる。下劣な話だが、追い詰められればやりかねない不安がつきまとう。
きのうの国連総会ではグテーレス事務総長や岸田首相をふくむ各国首脳からロシア批判の演説が続いた。バイデン米大統領も「ロシアは隣国に侵攻し、地図から国家を消そうとした」「国連憲章を恥ずかしげもなく破っている」とあからさまに非難した。ウクライナ戦争は新たな局面を迎えたといえそうだ。
(あっちゃん)