台風14号は「過ぎ去ったら終わり、ではない」 なお警戒呼びかけの理由 (モーニングショー)

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   3連休を襲った台風14号は20日(2022年9月)朝、岩手県大船渡沖の太平洋に去りつつあるが、なお、風の吹込みによる暴風雨に警戒が必要、と20日の「モーニングショー」が伝えた。

   台風14号は20日午前4時過ぎに、新潟市付近に再上陸。番組は、岩手県北部の久慈市の中継から始まった。台風が近づく久慈市は、今朝の5時過ぎまでは雨も風も全くなかったが、午前6時ころから、地面に打ちつけるような強い雨が降り始めたという。

  • 強風にも要警戒
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土砂災害も

   次に、JR仙台駅前。午前8時過ぎの中継というのに、まばらな通勤客は傘もさしていない。とくに学生の姿が見えない。仙台市や大崎市の多くの学校が、暴風雨を予想して臨時休校としたのだ。さらに驚くのは、台風の進行予想地図では、仙台駅は暴風圏のど真ん中にあるはずなのに、駅前の街路樹も揺れていない。「引き続き警戒が必要です」というリポーターの言葉もむなしく響いた。

   一方で、九州地方では猛威を振るった。宮崎県諸塚村では19日、国道が約50メートルにわたって崩落した。同県によると、国道327号は一部通行止めで、復旧のめどはたっていないという。山口県岩国市では、河川が増水し、軽トラックが水につかり、住民は「稲刈り直前の田んぼは全部水につかって。もう駄目でしょうね」

   片岡信和・気象予報士が、台風14号のこの2日余りの「盛衰」をたどった。18日(日)午前7時ころに鹿児島市付近に上陸したが、これ以前に、平年より2~3度水温が高い九州の南海上で、水蒸気のエネルギーを補給して勢力を拡大した。上陸後に、巨大な暴風で九州地方を丸ごと巻き込んだが、日付が19日に代わったころから、強風圏の形は崩れて縦長に変形。その後、九州北部で偏西風に乗った。日本海に進んだ台風は、雨雲の形を縦長に伸ばし、四国から一気に北海道へ拡大。20日未明に、日本海沿岸を山陰から北海道まで覆った雨雲は、台風中心の新潟再上陸とともに、関東・東北地方を一気に覆いつくした。本体の雨雲とは別に、湿った空気は、関東から東海、西日本へと広範囲に北上を続け、局地的に雷雲を発生させて、20日には都内でも各所で雷雨が叩きつけた。

   大風14号は、きょうの午後3時には三陸沖で温帯低気圧になるが、なお現在でも巨大な強風域を伴っているため、各地に影響は残りそうだ。「この先、雨雲の中心は北・東日本だが、西日本も含めた日本海側に吹き返しが強く、強風に警戒が必要だ。物が凶器として飛んでくる場合がある」。コメンテーターの玉川徹は「過ぎ去ったら終わり、というわけではない、ということですね」。

(栄)

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