東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、東京地検特捜部はきのう14日(2022年9月)、出版大手「KADOKAWA」の角川歴彦会長(79)を贈賄容疑で逮捕した。「角川容疑者は逮捕前、強い口調で賄賂の認識を否定していました」と15日の「モーニングショー」の番組冒頭、MCの羽鳥慎一が伝えた。
逮捕容疑は、大会スポンサーに選定されるように組織委員会の元理事の高橋治之容疑者に依頼し、約6900万円の賄賂を渡したというもの。KADOKAWAの元専務ら2人がすでに同容疑で逮捕されている。
報道各社の取材に応じ...
角川容疑者は今月5日、報道各社の取材に応じた。賄賂を渡した認識を問われると、「全くありません、全くありません」と繰り返した後、「僕はそんなに心が卑しくね、今まで50年も経営したことないんですよ。一緒にしないで」とまくしたてた。疑惑を持たれていることについては「思いがけない感じで戸惑っていることばかりなんです」「僕は全然知らないし、社員を信じますよ」などと話していた。
高橋容疑者と面会したことは認め、「『出版関係の権利をお願いします』ということで、ごあいさつしたんだけどね」と話し、「高橋容疑者にお願いするとスポンサーになれるのか」という記者の質問に対しては「あなた、予見にとらわれているよ。あの人は理事なんだから、理事にお願いするのは当然じゃない」と身振り手振りを交えて説明していた。
東京地検特捜部は、この記者会見をどう見たのか。元大阪地検検事の亀井正貴弁護士は「会長に知らせずに部下が贈賄行為をするとは考えられない。『知らなかった』という会長の会見は嘘だろうと考えていたのではないか」との見立てを示した。
羽鳥「会見であれだけ強い口調で否定していたにもかかわらず、ご自身も逮捕となりました」
玉川徹(テレビ朝日社員)「会見の映像を見て、冒頭で『僕にはわからない』と言っておきながら、賄賂を否定するなど、なんか不自然だなと思っていました。『そんな卑しいことはやったことはない』とまで言っていて、なんか過剰だなあと感じました」
徐東輝(弁護士)「今後重要なのは、札幌五輪や万博など類似のイベントでの再発防止。いかに構造的にこういうことを止めていくかが求められると思います」
(キャンディ)