月9ドラマ「競争の番人」(フジテレビ系)9月12日(2022年)放送の第10話で、小勝負勉(坂口健太郎さん)と国土交通省事務次官の藤堂清正(小日向文世さん)の因縁の対決がいよいよ決着。物語も大団円かと思いきや...その後の展開に視聴者から驚きの反応が上がった。(ネタバレあり)
六角洸介(加藤清史郎さん)の調査で、清正が建設業界の談合を一部合法化するという法律案を国会に提出しようとしていることが明らかになった。勉は
「(東京湾岸地区)再開発プロジェクトの談合を突き止めて、藤堂の不正を暴くしかない。これを逃したら、二度と藤堂を検挙できなくなる」
と意気込む。一方の清正は、法律の可決を見越して「これで力のない者たちは排除される。この国は強くなるよ」とほくそ笑んでいた。
意外な一面も
検察官の緑川瑛子(大西礼芳さん)の協力により、勉は清正が大阪で働いていた頃の元上司、北沢雄二(野添義弘さん)と接触。「あいつが談合に関わるわけないやろ。俺がちょっと談合に手ぇ出してやな、一儲けしただけで徹底的に追及してきよったんや」「この国の発展のためには、競争が必要だとか抜かしてな」と、清正の意外な一面を聞かされる。
再開発プロジェクトの入札を翌日に控え、勉と白熊楓(杏さん)は清正の自宅を訪れ、公正取引委員会まで出向いてもらう。
勉は真面目な役人だった清正が変わったきっかけが、阪神淡路大震災で妻を亡くしたことだったと突き止めていた。当時妻子がいたマンションは、入札制度によって最安値で工事を獲得した業者が建てたものだったが、安さを売りにするあまり耐震強度を偽装していたのだった。
勉は清正に
「入札を得るための行き過ぎた競争の結果、当時そんな欠陥住宅がいくつも建っていた。そして多くの命が奪われた。それがあなたが競争を憎み、談合を推進する理由ですよね」
とたずねる。清正は
「この国のインフラは国民の安全を守る重要な生命線だ。スーパーの安売り品とはわけが違う。多少金がかかっても、信頼のある大手の会社が安定的に工事を行うべきだ。そうすることでこの国の安全を守ることができる。談合は、国民の命を守るためにあるんだよ」
と開き直った。
「ここで終わらないのも面白い」
この日再開発プロジェクトの談合が行われる飲食店を突き止めていた第六審査は、風見慎一(大倉孝二さん)、桃園千代子(小池栄子さん)、洸介の立ち入り調査により、清正がビデオ通話で談合に参加していたことを明らかにした。
清正は「君たちが何をしようと、公取の力では私を罰することはできないよ」と言い放ちその場を去ろうとするが、洸介の父で検察官の敦夫(羽場裕一さん)が、清正に東京地検への同行を求めにやってくる。
実は入院中の第六審査長、本庄聡子(寺島しのぶさん)が、清正が関与していると思われる談合の資料を敦夫に渡し、「これが、藤堂を捕まえられる最後のチャンスかもしれないんです。どうか力を貸してください。お願いします」と頭を下げていた。敦夫は証拠が揃ったとして、清正の元にやってきたのだ。
清正が「これで終わりじゃない。私がいなくなっても談合はまたどこかで続く。談合はなくならないよ」と捨て台詞を吐くと、勉は毅然として「それでも俺たちは、戦い続けますよ」と返した。
清正は逮捕され、聡子は第六審査に帰ってきたが、勉は再開発プロジェクトの調査を許可なく行った責任を取り、四国に異動となった。
数カ月後、公取の面々を引き連れ、先頭に立って立ち入り調査を行う楓の姿があった。勉は生まれ故郷の愛媛で、激安の野菜移動販売に「独占禁止法違反です」と突きつけた―ところで第10話は終わった。
次週9月19日放送回が最終回ということで、予告では勉がスーパーの立てこもり事件の人質になっていたが、ここまで「ラスボス」として描かれてきた清正の不正をようやく暴いたという10話の内容に、ツイッターなどでは
「ええ!?この終わり方で最終回じゃないって?」
「競争の番人、めちゃくちゃ最終回の気持ちで見てたら最終回予告流れて『あれ?!え?あれ??』てパニックになった。笑」
「競争の番人めっちゃ面白かったー!良い最終回だった...!と思ったらあと1話あるらしいよね、ここで終わらないのも面白い」
と、「もう1話ある」ことへの驚きの声が相次いだ。
(TT)