英国の故エリザベス女王を継いだチャールズ新国王に対して、英国民からは早くも、ウィリアム皇太子に王位を譲る「王冠飛ばし」を求める声があがっている。13日(2022年9月)の「モーニングショー」が、「チャールズ不人気」の実態を伝えた。
チャールズ新国王は12日、即位後初の議会演説で、「女王は若くして国および国民に仕えようと誓い、我が国の根幹にある立憲政治の大切な信条を守るべく決意しました。私は神の支えとみなさんの助言により、その精神を引き継ぐことを固く決意します」。
「英国は国民主権が根付いているので...」
英国王室の皇位継承順位は、チャールズ新国王の即位を受け、第1位がウィリアム新皇太子、その長男のジョージ王子が第2位となった。ただし、王室の人気調査では、1位だったエリザベス女王についで2位はキャサリン妃、3位がウィリアム皇太子で、チャールズ新国王は7位、カミラ王妃は8位となっている。
今年の6月に「ウィリアム王子が次の国王になるべきか?」と聞いた調査では、「はい」が76%と「いいえ」(23%)を大きく上回り、現地では「王冠飛ばし」と報じられた。
チャールズ国王が支持されない理由について、英国王室ジャーナリストの多賀幹子さんは、「チャールズ国王が不倫なんてしないで、一家4人が幸せに暮らしていれば、ダイアナさんが36歳で事故死(1997年)することはなかった。愛人だったカミラを正妻に迎えて、王妃にすることがいいのか、と思っている人が多い」。
コメンテーターの菊間千乃(弁護士)「やっぱり、ダイアナさんは偉大ですよね。日本で同じ調査をしても、同じような結果になると思いますよね。エリザベス女王が女王になった時に、国と国民に仕える、と支持を集めてきたところ、チャールズ国王の振舞いとしては、奥さまを不幸せにし、離婚して、不倫していた人と結婚をしたということで、国よりも自分のことを優先している、としてこういう結果になっている。これからですよね」。
コメンテーターの玉川徹「こういうアンケート結果が出るあたりは、英国特有ですよね。英国は国民主権が根付いているので、立憲君主制であっても、国民が決めるんだという意識が強い。もともと、清教徒革命で、いったん王政はなくなって、共和制になったこともある。自分たちが選んでいる感覚強い。100年後も英国に君主がいると思うか、とアンケートをとると、2011年には66%がイエスだったが、2022年には39%に減った。王政は絶対ではなく、国民の時代感覚によって代るんだ、というところがある」
(栄)