倉田大誠アナが「先ほど、俳優の香川照之さんが朝の情報番組にVTR出演し、司会の降板と謝罪を述べました」と切り出し「高級クラブでのセクハラ行為が報じられた香川さん、時折唇を震わせながら語った3分54秒の中で、司会の降板を決めた理由についても率直に明かしました」と続けた。2日(2022年9月)の「めざまし8」。
香川は「情報番組の司会は、あくまでも自分の言葉、生の言葉、あるいは限りなく生に近い言葉を通して、ニュース、情報を伝えていく仕事。今の私の生の声はその意味では説得性がありません。さまざまな不信感や不快感を視聴者のみなさまに与えてしまう」と説明したうえで「出演はふさわしくない」と語った。
「演技者としては日本を代表する方で、ホントに残念な思いでいっぱいです」
番組内での説明によると、降板は本人と番組サイドで話し合ったうえで出した答えだったという。
映画やドラマの話題作、教育番組や数多くの企業CMにも出演しているが、今回のセクハラ報道でCMに起用しているトヨタは「現在、香川照之が出演するテレビコマーシャルについては放映を見合わせています。プロモーションに関する契約は本年末に契約満了となる予定です」とコメントを発表。またアリナミン製薬も契約は満了しており、契約は更新しないことを決定。一方、サントリーは「現在、今後の対応を検討している最中」としている。
司会の谷原章介は「香川照之さんという役者さんは、演技者としては日本を代表する方で、ホントに残念な思いでいっぱいです。今回のことの発端は、3年前にクラブで起きた事件ですが、昨今『風俗店で働いているのであれば、セクハラは我慢するべきだ』という意見があるが、全く違うと思ってる。セクハラという行為はちょっと体を触られるとか、卑猥な言葉を浴びせられるとか、その程度が僕の中ではセクハラという範疇であって、今回、女性がされたのは下着をはぎとられて生で体を触られて、なおかつその下着を皆にかぎ回される、これは性的暴行だと僕は思います」としたうえで、「銀座のクラブという場所はセクシャルハラスメントの時点でもだめだと思いますけれども、性的な暴行も認められるような場所ではないと僕は思います。ですから、そういう所で働いている方が、そんな暴行を受けて当たり前だとは全く思いません」と主張。さらに、「僕は香川さんの今回のことに関して3年前に起きたことが、この1週間でかなり大きな影響を社会に与えたなと思いますね」と話した。
お笑いタレントのカズレーザーは「残念ながら夜の店でセクハラが許容されている場所があるのは事実だと思いますが、その許容度はケースバイケースで違うと思う。香川さんがどういう認識でそのお店に行ったのかはわかりませんが、許されないことをした。ただ普通に思うのは、香川さんが出演している『THE TIME,』は同じ金曜日の前の時間帯の番組なので、来週どうなるか気になる。ここでこの事件をこんなふうに扱うと、みんなそっちを見てしまうのではないかって思ってしまう」と率直な意見を述べた。
谷原はそれに応えて「あえて僕らがこの件を報道するのはどうか、というのは疑問ではあります」と付け加えた。
(バルバス)