警報機が鳴り続ける踏切の映像をバックに倉田大誠アナが「鳴り続ける踏切の警報音。鉄道ファンの『撮り鉄』が電車を貸し切り、踏切が4分間開かない状態が発生しました。何が起きていたのか、広島電鉄を取材しました」と切り出した。2日(2022年9月)の「めざまし8」。
映像が取られたのは8月28日、広島電鉄草津駅近くの踏切の警報音が鳴り続けている。映像にはカメラを手に線路沿いを走る男性やカメラを構えた撮り鉄がたくさん映っていた。数えてみると最低でも9人が確認された。
谷原章介「たしかにこれは運営側の問題だと思うが...」
この踏切は、普段なら1分弱で開くが、この時は約4分間にわたり閉まったまま。車で足止めされた映像の撮影者は、「踏切止めてまでやるなよ、とは思いました。(車内で)娘がトイレを我慢していたということもあり、いい加減にしてほしくてクラクションを鳴らした」と話した。
その光景は、まるで撮り鉄による撮影会のような状態。なぜ電車は発車できなかったのか? 広島電鉄によると、この日は貸し切り電車2台をおよそ30人の団体が予約。事前に、「その電車2台を草津駅ですれ違わせてほしい」と依頼を受けていたという。しかし広島電鉄によると、「当日に2名が草津駅で乗ってくるという連絡があったため、乗車まで待っていた」という。
想定外の事態はこれだけにとどまらず、すでに乗車していた人たちも電車の中から出てきて撮影を開始。ようやく4分後、客の1人が運転士にOKサインを出し、電車は動き出したという。
動画の撮影者は「本当に草津駅から乗車する人はいたのか」と疑問を呈した。
広島電鉄はこの件に対してお詫び文を公表。「想定外の事態だった」としたうえで「草津駅にて、貸し切り電車をすれ違わせるというご依頼を頂いており、当初は全員がご乗車した状態ですれ違うとうかがっていたため、草津駅で、今回のような撮影をされる旨は把握しておりませんでした」と謝罪した。
フジテレビ解説委員の風間晋は「事前に広島電鉄との間に、計画としてあったようなので、いわゆる撮り鉄の無謀な行いとはレベルは違うが、こういう事態になってしまう。こういう撮影会みたいなことは始発の前にやってしまうとかのやり方があったのではないか」
司会の谷原章介は「たしかにこれは運営側の問題だと思うが、敷地内の踏切内に入って撮影することには違和感がある」とコメント。
PwC Strategy&のパートナー、唐木明子は「ちょっとヒヤッとする感じもする。鉄道の本業とは何かと考えると、客を乗せてきちっと運行すること。安全を含めて、そこを確保するということ。そのうえでこうしたニーズに対応しているという順番を考える必要があると思います」と指摘。
お笑いタレントのカズレーザーは「本当に故意で、この駅で乗る人がいないのに遅延行為を行ったのであれば、別の罰があったほうがいいと思う。ただ、本当にトラブルで来られずに4分待たせたというならば、広島電鉄の運行のミスだと思う。踏切はほかのインフラへの影響もあるので、守るべきだと思う。発車できない時間に彼らがたまたま降りて撮影したというならフォローはできると思うが、あまりにも長い時間だったのであれば経緯を明かしたほうがいい」と主張した。
倉田アナは「これからはこのような事態がないことを祈るばかりだと思う」とまとめた。
(バルバス)