パキスタン大洪水の悲惨な実態 谷原章介が呼びかけた「支援」内容

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低気圧との関係

   いったいなぜ、これほどの豪雨が発生したのか。気象防災キャスターの天達武史は「中国とヨーロッパに高気圧がずっと居座っていて、その間にあるパキスタン周辺には低気圧がずっと停滞しているかたちになっている。これで偏西風が大きく蛇行して、大雨が続いている。さらに周辺の海面水温がかなり高くなった影響で雲が発達しやすくなり、より大雨になってしまった」と解説。レーマン気候変動大臣は洪水の原因の1つとして海外メディアに対し「ヒマラヤの氷河が溶けたためで、雪解けの原因は暑さだ」と話している。

   谷原が天達に「パキスタンでは以前も大雨がありましたが、ここまでの大規模な洪水というのは、あったのでしょうか」と問うと、天達は「2010年にも大雨があり、大きな被害をもたらしました。今回は6月頃からずっと大雨が続いているため、急にはできないハード面の対策が遅れている」と話す。

   ジャーナリストの立岩陽一郎は「今後の影響が大きいと思う。アメリカは長い間、気候変動を否定してきたんですが、オバマ政権がこれを変えるんです。パリ協定で演説したオバマは会場の制止を振り切って『気候変動で中東からアフリカにかけて政情が不安定化する。その結果、テロをもたらし、多くの被害を与えている。だから気候変動に対応しなければならない』と言ったんです。国際社会がすぐに支援しないといけないのは、今の被害では終わらないからです」と主張。

   ラジオ・フランス特派員の西村カリンは「気候変動の影響は全世界で起きる。災害の後で起きるのは人の移動です。住めない場所が増え、戦争につながるリスクも増える。他人ごとにしてはダメで、1人1人心の準備と物理的準備が必要。今後も気候変動対策を行い、変動のスピードを鈍化させることが重要」と指摘。

   谷原は「医療的な支援、経済的な支援、人的な支援が必要ですね」と話した。

(バルバス)

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