「霊感商法」対策検討会の人選を評価 ロバート・キャンベル「官僚が選ばないような人たちで適切」

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   昨日29日(2022年8月)、河野太郎・消費者担当大臣の下で霊感商法対策検討会が開かれた。被害を防ぐにはどうすればいいのか。今、何が話し合われているのか。30日の「スッキリ」では、検討会委員の紀藤正樹弁護士をスタジオに呼んで詳しく話を聞いた。

   番組では、37年にわたって霊感商法と戦ってきた山口広弁護士も取材した。

  • 消費者庁の公式サイトより
    消費者庁の公式サイトより
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インターネットライブ中継を実施

   山口弁護士が初めて問題に向き合ったのは1986年のこと。「先祖の苦みが恋愛や健康運に影響を与えている」として250万円のツボを買わされた女性からの相談だった。損害賠償請求で返金されたが、その人が被害者を次々と連れてきたことから芋づる式に問題が拡大した。被害者は100人以上で損害額は10億円。組織的な問題だと感じた山口弁護士は87年に霊感商法対策弁護士連絡会を設立した。

   当時の背景として、「怨念」などに弱く、先祖供養を大事にする社会性があったという。1000円の手相占いをきっかけに、「祓ったほうがいい」として高額なものを売りつけるなどの手口もみられた。

   92年には霊感商法の問題が大きく報じられるようになったが、95年の地下鉄サリン事件でオウム真理教に注目が集まり、霊感商法への関心は薄れてしまった。2000年代にはスピリチュアルブームに乗り、3000円の幸運のブレスレットを着けると1週間以内に宝くじが当たる、就職できるなどの霊感商法も現れた。ネットで何百万、何千万出している人もいるということから、警察も詐欺であると判断。2009年には統一教会関連の印鑑販売会社長が特定商取引法違反で有罪となった。さらに18年の消費者契約法改正では、霊感商法の被害にあった時には契約を無効にできるようにもなった。

   安倍元総理の銃撃事件以降、山口弁護士への相談件数は急増。それまでは月10件程度だったが、7月には90件、今月はすでに200件の相談が寄せられているという。

   こうした中で初会合が開かれた対策検討会だが、メンバーは法律や心理学の専門家、消費者センター相談員など8人。河野大臣の肝いりでオンライン完全公開となった。

   紀藤正樹弁護士「消費者教育、啓発など未然防止が最も重要で、消費者庁ができなかったことを検証しなければいけない。民事だけではなく刑事罰の対象にする必要があるが、信教の自由はどこが限界かルールがない。裁判では信教の自由の限界論になるが、学者の論文を見ても出てこない」

   森迫永依(女優)「手口も巧妙。占いで不安を煽られるようなことを言われると霊感商法に乗らない自信がない」

   ヒロミ(タレント)「本当に難しい問題。宗教もいっぱいある。信じちゃうと周りから言われると悪に見える」

   ロバート・キャンベル(日本文学者)「対策検討会の人選は官僚が選ばないような人たちで適切。評価したい。外国発の宗教団体だと、防衛機密情報の漏洩など国家安全にも関わる。消費者庁の中でやろうとしているのは国会の怠慢だと思う」

   紀藤弁護士「インターネットライブ中継で話をしているので、いろんな意見が出てくる。フィードバックしながら消費者庁の枠組みでできないことも制限つけずにできる。1週間に一度あるのでぜひライブ視聴していただいてご意見をたくさんお寄せ頂ければと思う。応援お願いします」

(みっちゃん)

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