夏の全国高校野球大会は22日(2022年8月)の決勝戦で、宮城県代表の仙台育英が山口県代表の下関国際に8-1で勝ち、春夏を通じた甲子園大会史上初めて東北勢が優勝した。これまで東北勢は決勝で12回負け続け、「13度目の正直」だった。23日の「モーニングショー」で宮城県出身コメンテーター玉川徹は、「東北出身者でないとこの重みは絶対わからない」としみじみと、喜びをかみしめた。
玉川は、「うれしいのはうれしいんだけど、『うれしい』では軽いんですよ、ちょっと。重みが分からないでしょ」。MCの羽鳥慎一、無言。再び玉川
「東北出身者じゃないと、この重みは絶対分からないと思いますよ」
「東北出身者じゃないと、この重みは絶対分からないと思いますよ。白河の関以北が、東北なんですよ。これを、子どものころから知っているんですよね。優勝旗が白河の関を越えていないということを、大人から言われてきた。子どものころから高校野球を見ていて、勝てない、勝てないなと思いながらずーっと育ってきた。高校までは、どんな時でもエラーするんじゃないかと、ドキドキして見ていた。でも、すごい安定感ですよね。今回見ていたら」
「今回ベンチ入りした19人のうち14人が東北出身者だ。ちょっと前までは、大阪の方の人も多かったが。東北選抜で勝ったというのは、宮城県人というより東北人として、うれしいを越えた思いがあるんですよ」。羽鳥「北国は、雪で練習ができなくて、不利な部分があって、白河の関という言葉があったんですね」。ただ2000年以降では、東北勢もレベルアップ、決勝に勝ち上がる例が増えてきた。
東北勢はこれまで、1915年夏に秋田中が初めて決勝進出したが、1-2で京都二中に敗北。69年夏には、太田幸司投手を擁する三沢(青森)が0-0で延長18回引き分け再試合の末、松山商(愛媛)に2-4で敗れた。2003年にはダルビッシュ有投手の東北(宮城)が2-4で常総学院(茨城)に負けた。仙台育英は、1989年夏、2001年春、15年に続く4度目の決勝進出で、初めて優勝旗を手にした。
優勝した仙台育英の須江航監督のあいさつで「コロナ世代」への言及も注目された。
「入学どころか、おそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて、(コロナ禍の)高校生活は、ぼくたち大人が過ごした高校生活とは全く違う。青春ってすごく密。すべてダメだと言われる苦しい中であきらめないでくれたこと。全国の高校生のみんなが本当によくやってくれた。ぜひ全国の高校生に拍手してもらえたらと思います」。
菊間千乃(弁護士)「これを聞いて、思わず拍手した。いまの高校3年生が一番コロナの直撃を受けた。『青春ってすごく密』って言葉を、きのうは私の周りでも使ってた」
(栄)