「渋谷の路上で、母と娘が面識のない15歳の少女に突然包丁で刺される事件が起きました。刺した少女は『母親の嫌いなところや性格に自分も似てきていることが許せなかった。母が殺されたのを弟が見るのはつらいだろうから、母と弟を殺そうと思い、予行練習のために2人を刺した』と供述しています」と堤礼実キャスターが切り出した。
22日(2022年8月)の「めざまし8」は、東京・渋谷区の円山町でおととい(20日)起きた殺人未遂事件について伝えた。
「家族の殺害という別の目的があったのか」
番組が入手した現場周辺の防犯カメラには、事件直前の午後7時20分ころの映像が。傘をさした53歳の母と19歳の娘の後を少女が付けている。2人の様子をうかがっているのか横に並んだり、周囲を気にするかのように後ろを振り返ったり...。
この後、少女は19歳娘を切り付け、母親にも襲い掛かったが、母親はケガを負いながらも抵抗。母親と助けに入った男性に取り押さえられたそうだ。
被害者の応急処置をした男性は、事件直後の少女について「警察との会話の中では、(少女の)声が震えていたので、涙を流しているのかなと。声を震わせながらボソボソと回答していました」。また事件現場に居合わせた別の女性は「(少女は)ずっと空を見て寝ていたが、私に『あの子死んだ?』って聞いてきた」と話した。
犯罪心理などに詳しい新潟青陵大学大学院教授の碓井真史さんはこの事件についてこう話す。
「当初は、無差別通り魔事件で確保されたのが少女だということでとても驚いたのですが、その後、少女の供述が伝わってきて腑に落ちました。誰かれ構わず大勢の人を殺してやろうという通り魔事件ではなく、家族の殺害という別の目的があったんだということで。もちろんそれも常識的には考えらえない理由なのですが」
MCの永島優美アナ「被害者に対して直接の動機はないですよね。そこがすごく気になるのですが」
碓井氏「普通の人はそんなことを考えない。しかし、おそらく自分の家族を殺害する予行練習というのは、ウソではないのでしょう。ウソならもっとまともなウソを吐くはずですから」
橋下徹(弁護士)は、少女の家庭環境が気になるようで、「『親を殺したい』と思う子には家庭環境、親子関係になんらかの問題があって、少年側の方に同情すべき点が多々ある事例を多くみてきた。許すとかそういうことではないが、親子関係の問題点と言うのがやはりあるのではないか」とコメントしていた。
(ピノコ)