暗黙の「オールド・ボーイズ・ネットワーク」が女性の活躍を阻む 加藤浩次が問うた「線引き」

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   世界経済フォーラムが7月13日(2022年)に発表した男女の格差を示すジェンダーギャップ指数。日本は146か国中116位という結果だったが、格差の背景はいったい何か。今日22日(同年8月)の「スッキリ」では女性の活躍を阻む要因について詳しく報じた。

   女性活躍を支援するNPO法人「J-Win」の内永ゆか子会長理事は、1番目が女性自身の意識、2番目が仕事と育児のワークライフバランス、そして、3番目が一番難しい問題の「オールド・ボーイズ・ネットワーク」だと語る。

  • 飲み会で仕事の話をすることも多いが…
    飲み会で仕事の話をすることも多いが…
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飲み会、ゴルフ場、たばこ部屋で、仕事が決まる?

「業績を上げてきた企業を支えてきた男性たちに、暗黙の了解で成り立つ行動パターンがある。そのことを『オールド・ボーイズ・ネットワーク』という」(内永理事)

   閉ざされた空間で情報交換や意思決定を行う男性だけの独自ネットワークで、具体的には飲み会やゴルフ場、たばこ部屋などで仕事の話が進んでしまうことなどが挙げられる。

「職場で全然話していない情報が、夜の男同士の飲み会で共有されていて、次の日、女性が会社に来たら何も知らないのに男性たちはみんな知っている」(伊藤公雄・京都産業大学教授)

   番組が街頭インタビューすると、男性たちから「ゴルフ場で人事情報を聞いた経験がある」(研究者・41歳男性)「たばこ部屋で外では話せないことを話していた」(元営業職・66歳男性)「キャバクラ的なところで、仕事につながる場面もなくはない」(元金融業・20代男性)などの経験談が。一方、女性からは「いろんな話がたばこ部屋で決まる。グループに入れない限りは得られない情報やメリットがある」(元外資系・40代女性)「残業して、自分が帰った後とかに残っている人で話をして、違う方向に話が動いている」(教員・50代女性)などの声が聞かれた。

   中には「(言われてみれば話の場に)女性はいなかった。自覚していなかった。言われて気がついた」と無意識にオールド・ボーイズ・ネットワークを作っていたことに気づいた男性も。

「同僚と飲みに行くときに、仕事の話をするなということ?」

   男性だけの独自ネットワークが日本に根強く残る背景だが、伊藤教授は「職場の中心が男性で回ってきた。女性を戦力視してこなかったことが原因。団塊の世代の経済成長では、職場は男性が握っていて、女性は非正規で働くモデルができてしまっていた。そのモデルで80年代、バブルみたいな形で成功してしまった。成功モデルから抜けきれなかった。これが日本の社会の問題点」と語る。

   司会の加藤浩次「同僚と飲みに行くときに、仕事の話をするなということ?」

   大橋未歩(フリーアナウンサー)「(意思決定をするのは)好ましくないと思います」

   加藤浩次「飲み会の話を『次の会議にあげようぜ』というのは?」

   大橋未歩「それはいいと思います」

   加藤浩次「飲み会での話を『決まった』ということがダメなのか。そこの線引きは大事ということですね。『飲み会はダメ』ではなく、悪しきオールドボーイズネットワークがダメ」

   杉山愛(元プロテニスプレイヤー)「テニスはプロスポーツの中でもパイオニア的存在で、男女の賞金が同額。サッカーやゴルフはぜんぜん違う。これはもともとあったわけではなく、(女子テニス選手の)ビリー・ジーン・キングが勇気をもって発言し、行動して手に入れた権利。最初私は男女格差に違和感がなかったが、ワールドツアーで戦っているうちに、日本は遅れているなということに気づかされた」

   石田健(ニュース解説者)「数で決めちゃうというのは逆差別という議論が出てくるが、政治の世界をみるとそもそも女性候補が少ない。候補者を決めるのが党の偉い人や大口の寄付者で、内部で決まっていく。(男女の)人数を設定しなければいけないというのは、こういうところのアイディアから出ている」

(みっちゃん)

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