西岡孝洋アナが「8月18日(2022年)早朝、旧統一教会の教団本部がある韓国・ソウル近郊にバス約50台が集結しました。バスから降りてきたのは多くの日本人女性信者でした。そんななか、ソウル市中心部では、日本人信者らおよそ4000人による抗議デモがありました。なぜ今、抗議デモが行われたのでしょうか」と切り出した。
バスから降りた日本人女性信者たちは建物に入っていく。そこで行われていた集会の壇上には、「マザームーン」こと韓鶴子総裁の姿があった。参加者によると韓総裁は演説で「日本の今の状況は時がたてば過ぎていく。頑張りましょう」などと激励したという。
合同結婚式で韓国に渡った女性たちが集結
20年近く旧統一教会問題を取材しているジャーナリストの鈴木エイト氏はこの集会について「日本人女性たちに、"真(まこと)のお母さま"すなわち韓総裁が望んでいることだと、モチベーションを焚きつけるために現れたものだと思います」と話す。
建物を出た4000人ほどの信者たちは14時から抗議集会を行った。白と水色のお揃いのサンバイザーをかぶり、手には「人権弾圧を許すな」と書かれたプラカードを持っていた。壇上に立った男性が「歪曲報道を中断しろ!」と叫ぶと、集まった人たちはシュプレヒコールで応じた。彼女らは「サタンの試練に負けないぞ」と歌を歌ったあと、日本大使館近くの大通りを行進した。そのほとんどが合同結婚式で韓国に嫁いだ日本人女性だとみられている。行進する女性たちに話しかけても無視され、警備員に「インタビューはダメだ、ダメダメ」と取材を止められてしまった。
鈴木氏は「日本では連日、統一教会の問題を取り上げていることで、世論の非難の高まりが教団に向き、それによって解散命令に発展することを恐れているのだと思います。日本人の女性信者たちにこういう行動をやらせることが日本の状況を変えることにつながると考えて、同じ日本人の中からこういう批判が出ているという絵がほしかったのだろう」と話す。
CBSテレビの記者は「参加者がコメントをしないのは、教団から訴えられ、巨額の訴訟になることを恐れている可能性がある」と指摘した。
司会の谷原章介が「観光バスのような大型バスで4000人以上の日本人女性信者が集まりましたが、なぜこのタイミングで、なぜここまでの数を集められたのでしょうか?」と問いかけると、鈴木エイト氏は「集まったのは合同結婚式で韓国に渡った女性たちですね。日本の批判報道を改善したいのだと思います」と答えた。
谷原がさらに「集まった日本人信者を見ると、年齢層が高いように見受けられますが」と聞くと、鈴木氏は「古い時代に韓国に渡った人は相当の人数になる。20代30代の女性もいるが、この日はいなかったようだ」と答えた。