橋本愛さん扮する謎の家庭教師・根津寅子(通称トラコ)が、問題を抱える3つの家庭で授業を行う「家庭教師のトラコ」(日本テレビ系の第5話が、8月17日に放送されました。「子どもを残して死ぬかもしれない」という現実に直面したとき、親は何をしたらよいのか。大学を卒業するまでに必要な金額の大きさに驚きつつ、子どもに何を残すべきか考えさせられる内容でした。(以下ネタバレを含みます)
今回のターゲットは、小さな定食屋を切り盛りしながら一人息子の高志(阿久津慶人)を育てるシングルマザーの智代(板谷由夏)。トラコのおかげで高志の成績が急上昇し、母子関係も良好で幸せな日々を送っていた彼女に、胃がんという病が襲い掛かります。
「遺書」を添削
自分の体のことよりも、気になるのは高志のこと。貯金がほとんどなく、生命保険にも入っていない智代は、「私立の中学・高校に行き、大学を卒業するまでに全部で4630万円が必要」いうトラコの言葉に唖然とします。元夫にも友人にもお金を借りることができず、高志には口喧嘩の末「死ね」と言われてしまう。絶望した智代がとった行動は、なんと「ごめんね」とひと言だけの遺書を残して店に火をつけることでした。唯一加入していた火災保険の4000万円を高志に遺してあげたい、という考えでしたが、食用油を使ったため火は燃えるどころか鎮火してしまい、計画は失敗。その場に居合わせたトラコは「最後までツイてない」と呟く智代の言葉で、スイッチが入ります。
「私には嫌いな言葉が4つある。けどまたひとつ増えた。それは、『ツイてない』だ。それって結局、自分は悪くないって言い訳してるだけだろ。辛いのを全部神様のせいにしてるだけだろ。そんないるかいないかはっきりしないものを恨む暇があったら、『あんたなんかいなくても大丈夫ですから、お構いなく』くらい言ってやれよ。こんな死に方したら、本当にツイてないのは高志の方だろうが。母親なら、どんなに険しい道でも胸張って進んでいけよ。死ぬんなら、子供に最後までちゃんとした生き様見せてから死ね!」
翌日に手術を控えた智代は、トラコの添削を受けて徹夜で遺書を書き直しました。何度も何度も書き直すうちに、あふれ出てきたのは「高志と一緒に生きたい」という思い。この遺書を朗読するシーンに、ツイッターでは「高志への愛がたくさんあふれていて、胸を打たれた」「遺書なのに、一緒に笑っていきたいってメッセージになってしまうのなんかよかった」などと感動の声が多くあがっていました。
この回では、トラコの母が「ごめんね、トラコ」という手紙を残して消えたことも明かされました。「次へのリハーサルも兼ねて、今度はいろいろ仕掛けるから」と話すトラコ。次回から、 トラコの真の狙いに近づいていきそうで、目が離せません。
(Hibunny)