旧統一教会と日米の政治 玉川徹「日本からカネを巻き上げ世界で使う、という構図」

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   日本国内の信者から活動資金を集めていたとされる旧統一教会と、日本をはじめ米国の歴代大統領など各国政治家との資金提供などをめぐる関係が、明らかになってきた。15日(2022年8月)の「モーニングショー」が、両者の関係を特集した。

   旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の関連団体が韓国で大規模なイベントを開き、銃殺された安倍晋三・元首相を追悼した。創設者である文鮮明氏の没後10年を記念した。安倍元首相の生前の様子を、大型スクリーンで紹介。157カ国から1000人余りの各国要人が献花、追悼した。米国のトランプ前大統領も「彼の死はくやまれる」と追悼ビデオを寄せた。安倍元首相は昨年9月、この関連団体主催の集会にビデオメッセージを寄せていた。

  • 国会議員との関係にも注目が集まっている
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米メディアが報じたこと

   詐欺悪徳商法に詳しいジャーナリスト多田文明氏は、「映像を見て騙されないようにしてほしいが、追悼行事と言えば各国の要人は次々と来るんですよ。安倍元首相の事件を巧みに利用しながら、呼んだ。旧統一教会は目的のためには手段を選ばない。これだけの人たちが自腹で来ているとは思えない。渡航費や宿泊費を出されてきていて、(旧統一教会が)金集めをしている場は日本だけだ」。多田氏は元信者として10年間活動していた。

   MCの羽鳥慎一「日本で集められたお金がここに使われている可能性があるということですね」。米国のビジネスインサイダーは、昨年7月、トランプ大統領が1990年代に、文鮮明氏にフロリダの別荘地を売却しようとしていた、と報じた。NBCニュースは先月、米国の政界と統一教会の関係について、ニクソン元大統領、レーガン元大統領、ブッシュ元大統領ら、保守派の世界の指導者と関係を深めてきた、と報じた。ワシントンポストは、統一教会のロビー活動について、「イメージ向上のため、政治活動に年間数百万ドルをつぎ込んでいる」、96年には、元大統領のスピーチなど講演料についても「1回の講演で10万ドル(約1330万円)を超えることも」。NYタイムズは「1976年~2010年に、日本の旧統一教会から米国に36億ドル(4788億円)送金したとみられる」。

   多田氏は「統一教会は1980年代には『ワシントン・タイムズ』という独自のメディアで協会の活動を伝えた」。コメンテーターの玉川徹は「日本からカネを巻き上げて、世界で使う、という構図があった。日本は韓国に対して、尽くすべき国、償うべき国というのが教義の根本にある。日本の多くの善良な人たちが家庭を破壊され、反社会的なことを行い、そうして集めた金が統一教会のために使われた」

   共同通信が712人の全国会議員にアンケートした(583人回答)ところ、106人が「接点がある」と認めた。うち82人(77%)が自民党、11人が維新の会、立憲民主党7人、公明、国民民主、参政党各1人などだった。政治献金を受けた、パーティー券を買ってもらった、選挙支援を受けた、など。テレビ朝日政治部の山本志門・官邸キャップは、「実際はもっといると思う。選挙の時に人手が足りないというが、こういう時に旧統一教会からのスタッフはかなり重宝がられていたという話を永田町では聞く。かなり根深い」

(栄)

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