NHKの朝ドラ「ちむどんどん」8月4日(2022年)放送回。フォンターナが危機に陥る中、暢子(黒島結菜)は、オーナーの房子(原田美枝子)に、房子が三郎(片岡鶴太郎)と結婚しなかった理由を尋ねる。(ネタバレあり)
そういうことだったのか...
一方、鶴見のあまゆでも、和彦(宮沢氷魚)が三郎に同じことを聞いていた。房子と三郎の秘密の過去を、暢子と和彦が知ることになる。
三郎は、実業家の御曹司で、房子に一目ぼれしたが、房子との家柄の違いから結婚を認められず、親の決めた縁談で多江と結婚した。そんな自分を情けなく思っていて、房子に今でも恨まれていると。一方房子は、三郎との手切れ金を貰い、姿を消して料理屋を創業した。房子もお金で逃げた自分を責めている。2人の想いはそれ以来ずっとすれ違ったままで、お互いに会い辛いままでいた。
出会いから今まで「すれ違った思い」のままでいる2人。思いやりがある2人ゆえの事情ということだ。「たえさんも、三郎さんも、房子さんも幸せでありますように」「房子と三郎の過去の因縁って、そういう事だったんですね」など、2人の事情についてネットでも関心を集めていた。
秘密の過去といってもややシンプルすぎとはいえ、誤解が解けないでいるのは辛い。自分事に置き換えてみたら、どうしようもないこととして時間だけが過ぎていくのもわかるような気もする。暢子と和彦の今の事情と重なって、「住むせ世界が違う」恋する2人の話だ。房子と三郎は、結婚できなかったが、暢子と和彦は何が何でも結婚しようと、2人の関係に拍車がかかるのかも。
ふと思い出したことがある。三郎が房子に紹介状を書いたのがきっかけで暢子はフォンターナで働くことになった。ということは、お互いその後の暮らしについては知っていたということだ。いつでも会えるような距離、環境であったが、会わす顔がなかったということですな。やはり当時の2人がどんな風につきあっていたのか、どれほど家族と揉めたのか、親に隠れてつきあっていたのか。もう少し2人の関係を根掘り葉掘り知りたかった。やや欲求不満気味である。なんだかんだいってもフォンターナの揉め事は、三郎がピリオドを打つのだろうから、今後の展開が見逃せない。
(Y・U)