「この週末、初めて20万人を超えた新型コロナ感染者。医療の最前線はひっ迫した状態が続いています」と切り出す宇賀神メグアナウンサー。23日(2022年7月)の全国新規感染者が20万975人と猛威を振るう新型コロナ第7波について、今日25日の「THE TIME,」は、感染急増の影響について取材を元に詳しく伝えた。
「小さな医療崩壊」指摘も
東京都北区のいとう王子神谷内科外科クリニックの発熱外来では、午前9時の受付開始直後から電話が殺到し、わずか25分で予約が埋まってしまった。この日の発熱外来は、診察できた患者20人に対し、キャンセル待ちや断った患者は225人とパンク状態だった。受診患者の8割近くが新型コロナ陽性で、その中には3歳の姉から感染し、39度の発熱がある6カ月の赤ちゃんも。同クリニックの伊藤博道院長は「電話が繋がっても受診できないこともある現状、小さな医療崩壊といっても過言ではないと思う」と語る。
岸田総理は先週、発熱外来で診察を行う代わりに抗原検査キットを無料で配布するよう、日本医師会に協力を要請している。また社会活動を維持するため、原則7日間となっている濃厚接触者の待機期間を5日間、さらに陰性が確認されれば最短3日間に短縮する方針を表明している。
さらに、東京都と千葉県の保育所などでは今後、クラスター発生時を除いてそもそも濃厚接触者を特定しないという。現在、保育所などで陽性者が確認された場合、3日前からの見守りカメラの映像を元に1メートル以内で15分以上の接触があった園児を確認、濃厚接触者を特定しているが、これが大きな負担となっている。
新たな方針だが、保護者からは「共働きなのでどうしても仕事休めない。特定しないのはいいこと」という賛成意見が出る一方で、「濃厚接触してるってことは陽性になってる可能性も高いと思う。不安が大きい」「うちの子が感染した時に、知らずにお友達と接した時に申し訳ない」など反対の声も。
さらに、感染拡大の影響は意外な場所にも出ている。東京渋谷駅の小田急バス停をみると「運休のお知らせ」と書かれた貼り紙が。小田急バスによると、感染拡大の影響により、必要な乗務員数の確保が困難になっていることから、成城学園前駅?渋谷駅で1日18便が運休となっている他、成城学園前駅?二子玉川駅など4路線で一部が運休している。
(みっちゃん)