安倍元首相の銃撃事件で逮捕された山上徹也容疑者が、統一教会への恨みを動機としてあげていることをめぐり、きのう19日(2022年7月)、旧統一教会の元幹部が韓国・ソウルで会見し、日本の教団組織を痛烈に批判した。きょう20日の「めざまし8」は元幹部の経歴を含め、詳しく報じた。
会見したのは、かつて旧統一教会ナンバー2だったカク・ジョンファン氏(86)。「安倍元首相を狙撃した動機が統一教会に対する恨みのためだという話を聞き、大きな衝撃を受けた。私自身、責任がないとは思っておりません」と謝罪したうえで、日本の旧統一教会について、「献金を作り出す経済部隊」「現在の統一運動が正道からどれだけ外れているか劇的に示す事件」と批判した。
会見の背景に「後継争い」指摘も
カク氏は複数の会社を経営し、プロサッカーリーグの会長も歴任した人物。1996年から2008年まで旧統一教会の世界会長職として活動したが、2009年に協会との内部抗争を理由に脱会したという。娘は創始者の文鮮明氏の三男と結婚している。堀池亮介アナウンサーは、今回の記者会見に後継争いがあるという見方も紹介した。
カク氏の会見について、番組が日本の旧統一教会に取材したところ、「当時本人が会長を務めていたことを思えば、すべての批判は諸刃の剣となって本人に跳ね返ってくる内容。当法人に対する誹謗中傷である」などと反論した。
MCの谷原章介「気になるのは、カク氏が会長を辞した次の年からコンプライアンス意識が高まっているということ。それが何を示唆しているのか。見方によっては、カク氏が内部抗争に敗れた腹いせに旧統一教会のイメージを貶めようとしているともとれますね」
若狭勝弁護士「内部抗争に基づく情報の発信というのは、当たっている部分と当たっていない部分がまだら模様になっています。(カク氏の発言は)言い過ぎているような感もある一方で、日本の献金体制が過激だったという指摘は当たっている部分じゃないかと思います」
トラウデン直美(モデル)「外から見ていると、どっちが本当でどっちが嘘かわかりません」
教育評論家の尾木直樹氏は、「僕の経験でいうと、かつては大学では4月、5月になると、旧統一教会の勧誘にはまってしまう学生が続出し、昼休みの放送で『勧誘にごまかされないように』と流していた。どこの大学でもすごく警戒していた」と振り返り、「それが身に染みているので、何か信用できないというか、どっちもどっち」とコメントしていた。
(キャンディ)