橋本五郎「敢然として戦わないとダメですよ」
サービスを受けて当たり前と考える人が多い事例はほかにもある。先週、あるタクシーの運転手が客を乗せると、客に「住所を言うから待って」と言われたが、長く停止していると迷惑がかかる場所だったので一歩前に車を出した途端「言う前に車を出すな」とキレられ、乗務員証をスマホで撮影されたという。飛行機では客室乗務員が男性客にしつこくスケジュールを聞かれ、返答を交わしていると「お前は客を選んでいるのか。こっちは乗ってやってるんだぞ」と言われた。また台風で欠航すると伝えると「この程度の台風で欠航とは何事だ。貴重な時間と金を返せ」と言われたという。
労組によると「セクハラ、パワハラについては対策を講じることが法で義務付けられているが、カスハラについては法的裏付けがない」と話す。そのため最近では公共交通機関全体でカスハラ対策に動き始めている。
司会の加藤浩次は「会社側の人たちの気持ちがわかるんですよ。間違っていると言われたらどうしようとか、自分の顔写真をSNSでばらまかれたらどうしようとかね。でも間違ってるのは相手だから。断固たる態度で、会社側が社員を守る対応をしていかないと変わらないと思う」と主張。
読売新聞特別編集委員の橋本五郎は「まったくその通りです。お客様は神様といわれるが、おかしいことがあるとすぐに報告されて、弱い立場にいる。敢然として戦わないとダメですよ」とコメント。
SHOWROOM代表の前田裕二は「カスハラから従業員を守るぞという断固たる姿勢を打ち出さなければいけないと思う。今回の問題に関しては、フルネームを公開しているから個人情報が拡散されるという面もある。もうそこは時代に合わせて変えてもいいのではないか。顧客と従業員のコミュニケーションのために名前が必要だというならば、本名ではなくニックネームでもいいのではないか」と提言した。
加藤は「悪いのはカスハラする人間側。ここは間違わないようにしないといけません」とまとめた。
(バルバス)