綾野剛、サッカー選手のセカンドキャリアを描く「オールドルーキー」でダメ男を熱演

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   6月26日の午後9時から25分拡大され、午後10時19分まで放送された、TBS系列の日曜劇場「オールドルーキー」を見ました。

   主演は、元日本代表に選出され、今は現役引退後の道を模索する元プロサッカー選手、新町亮太郎(綾野剛)です。37歳の彼には元人気アナウンサーの妻、果奈子(榮倉奈々)と2人の娘がいます。彼のセカンドキャリアを描いた作品です。(この原稿はネタバレを含みます)

   まだプロとしてやれると楽観的に考えていた新町(綾野剛)は、スポーツマネージメント会社のビクトリーに相談に行くのですが、社長の高柳雅史(反町隆史)をはじめ社員に厳しい現実をつきつけられます。

  • 綾野剛さん(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
    綾野剛さん(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
  • 綾野剛さん(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

アスリートを支える裏方としての生き方を選べるのか

   しかし、後に高柳は新町(綾野剛)が、ブンデスリーガの矢崎十志也(横浜流星)の高校の先輩であることに目をつけ、矢崎とのマネージメント契約を結ぶためのワンポイントリリーフとして、新町を契約社員の形で雇用します。

   新町(綾野剛)の教育係として、優秀な若手社員の深沢塔子(芳根京子)がつき、矢崎(横浜流星)の交渉に当たり、契約を結ぶことに成功します。

   社長の高柳(反町隆史)は、用件が済めば新町を雑務に回そうと考えていましたが、彼が矢崎(横浜流星)に寄り添い、親身になってサポートする様子を目の当たりにし、深沢(芳根京子)の後押しもあり、アスリートのサポート担当として引き続き起用します。 妻の果奈子(榮倉奈々)が、明るく夫(綾野剛)を支える役を好演し、主演の綾野剛は、これまでになく、ダメな男を良く演じています。

   サッカーをやること以外に、生きる道を見いだせなかった新町(綾野剛)が、選手として出る立場とそれを支える立場との違いを認識して、支える立場で生きていくことに真摯に向き合うと決めたところが、このドラマのポイントです。矢崎(横浜流星)が、新町(綾野剛)に言った「新町さん、いい仕事を見つけましたね」という言葉が印象に残りました。

渡辺弘(わたなべ ひろし)
渡辺 弘(わたなべ ひろし)
1952年生まれ。東京大経済学部卒業。1976年に日本テレビに入社し、制作局CP、ドラマ制作部長として番組づくりの現場で活躍。編成局長、制作局長、取締役報道局長、常務・専務を歴任した。「マジカル頭脳パワー!!」「THE夜もヒッパレ」「「スーパーJOCKEY」「24時間テレビ」などヒット番組をプロデュースした。 現在は「情報経営イノベーション専門職大学」客員教授。映像会社「2501」顧問。
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