日本列島はきのう3日(2022年7月)まで、都心で観測史上最長の9日連続の猛暑日(35度以上)に見舞われるなど猛暑が続いたが、台風4号の接近に伴って一転、各地で大雨が降りだした。「気まぐれな」太平洋高気圧が南に後退した影響で、直角に進路を変えた「遅速・大雨台風」が、今週は日本列島を横断することになりそうだ。「めざまし8」の天達武史・気象予報士が解説した。
台風4号は現在、九州の西海上にあり、風速は18メートルと台風の基準の17メートルをわずかに上回る程度で暴風域を伴っていないが、「台風接近前、および通過後も続く大雨に警戒を」と、天達予報士は呼びかけた。明日5日火曜日の午前中には九州に上陸する可能性がある。6日未明には紀伊半島、7日午前に関東通過と、と速度は遅い。
「このままだったら、台風はブロックされて...」
クセモノは、先週土曜日ころから、台風の接近にともなって大量に日本列島に吹き込み始めた大量の水蒸気だ。台風が近づくかなり以前から、この水蒸気が列島の山に当たって、積乱雲を発生させ、大雨を降らせている。7日には低気圧に変わりそうだが、「低気圧に変わっても変わらなくても、雨の降り方は変わらない」と、注意を呼びかける。
MCの谷原章介「カラ梅雨で水不足が心配された地域もありましたよね。水不足は解消しそうですかね」
天達予報士「高知県の早明浦ダムなどは水位がかなり下がっていましたが、雨量が多くなりますので、水不足は解消されそうです。ただ、台風のコースがなぜこのように直角に曲がって進むようになっているかと言えば、太平洋高気圧の動きです」
先週まで、日本海から朝鮮半島まで大きく張り出し、猛暑をもたらした太平洋高気圧は、「このままだったら、台風はブロックされて、日本には近づけないはずだったのに、いまは完全に南の方へ退いてしまった。本当に今年は、気まぐれで、台風が発生してから弱まって、(台風の進路に)スペースができちゃった。高気圧を回るように、大量の水蒸気、雨雲の元が入ってきている」。
台風はなお上陸していないが、すでに大雨洪水警報が宮崎県に出ており、富山県、岐阜県、鹿児島県にも大雨警報が出ている。今夜から明日にかけて、土砂災害注意の警報級の雨雲が四国から紀伊半島に移り、明日には東海、関東まで雨の範囲は拡大する。東京は、台風が通過した8日金曜まで傘が手放せない天気が予想されている。
(栄)