私は、6月21日放送のNHK「クローズアップ現代」を見ました。テーマは、「いま音楽にできること 桑田佳祐66歳"同級生"と平和を歌う」でした。同番組には初出演の桑田佳祐が、久しぶりに世良公則に会ったことから、66歳の同級生たちと平和のメッセージソングを作ることになった経緯を紹介しました。その曲、「時代遅れのRock'n'Roll Band」は、新型コロナウイルスの脅威、未曽有の自然災害、ロシアのウクライナへの軍事侵攻などを受け、同級生で力を合わせて平和のメッセージを発信できないかと考えたのがきっかけで生まれたのです。
世良公則、Char、佐野元春、野口五郎を口説いた桑田佳祐の想いとは
桑田、世良のほか、Char、佐野元春、野口五郎の5人の異色の大物同級生ユニットです。同級生といったのは、その時点では全員66歳だから。初めて誕生したユニットの演奏には、心打たれました。桑田の作詞・作曲で作られた「時代遅れのRock'n'Roll Band」は、終わらないコロナ禍や、ウクライナでの紛争など、混迷を深める今の世の中に向けて作った、チャリティーソングです。ミュージックビデオの撮影時の様子が放送されましたが、皆楽しそうで、なごやかな雰囲気があふれていました。
桑田に独占インタビューをしたのは、NHKの桑子真帆アナウンサー(35歳)でした。桑田が傾倒していたボブ・ディランの「風に吹かれて」に歌詞をつけて歌う時に、桑子アナが桑田の注文に応じて、上手にハモったのです。
桑田がチャリティーソングへの思いを語り、「何か、音楽として表現しないと」と切迫したように語っていたのが印象的でした。私は、「音楽っていいなあ」と心から思いました。次世代に向けたエールと、明るい未来と平和を願う「時代遅れのRock'n'Roll Band」、音楽の素晴らしさが伝わるこの曲、まだ聴いていない方はぜひ聴いてみてください。