映画監督の山崎貴さんが7月1日(2022年)放送の「あさイチ」(NHK総合)にゲスト出演。映画作りの舞台裏、そしてヒット作を次々と世に送り出す秘密とその情熱について語った。
CGと実写を合成して作るVFXの先駆者である山崎さん。「ALWAYS 三丁目の夕日」では昭和の街並みを、「永遠の0」では緊迫した戦闘シーンを圧倒的な迫力で再現。最新作「ゴーストブック おばけずかん」では現実にはない不思議な世界がリアルに描かれている。
「そこからが長い...」
博多華丸「僕が最初にVFXと出会ったのは、マイケル・ジョーダンとウサギが一緒にバスケするやつでした」
博多大吉「昔はCGとの境目が分かりましたけど、今はもう全く分からない」
山崎監督「僕たちも作ってて、どこまでがCGだったっけ?って(笑)」
撮影終了後のVFX作りに関わるクリエーターはわずか20人ほど。1本の映画に半年ほどの時間をかけるという。「少ない人数で長くやった方がクオリティが上がるから」というのがその理由だそうだ。
山崎監督「海外では200人、300人(のクリエーター)でやっていますけど...」
大吉「そうですよね。エンドロールとかいつまでたっても終わらない」
山崎監督「うちのエンドロールはヒューって終わっちゃう。ちょっと切ないんですけど(笑)」
思い描いた通りの映像にするために、「いつも、とんちとの戦い」と話す山﨑監督。「おばけずかん」ではCGキャラクター・図鑑坊がカレーを食べるシーンの撮影方法に悩んだと言う。「食べ物をおいしそうにCGで作るのはハードルが高いから」だそうだ。
そこで、図鑑坊が食べるポジションでグリーンをまとった人間が実際にカレーを食べ、カレーとスプーンの動きだけを残してそこに図鑑坊を合成することに。「やっぱりアナログの部分が多ければ多いほど、リアルになるんですよ」と山崎監督は言う。
大吉「普通の映画監督さんって表現は分からないですけど、普通はその場で撮ってOKだけど、山崎さんの場合は1回撮ってそこから...」
山崎監督「そこからが長い...。クランクアップするとみんな『終わった終わった!』って言っているんですけど、僕と周辺の一部だけどんよりして。『はしゃぐな!』って(笑)」
(ピノコ)