「今年の猛暑ですけれども、気圧配置などの状況もありますが、大きく地球規模で見てみると、地球温暖化も要因の1つとして乗っかっているとも言われています」と森圭介アナ。地球はどこまで暑くなるのだろうか、そしてそれを食い止める方法は?29日(2022年6月)の「スッキリ」はこのテーマについて考えた。
司会の加藤浩次は東京大学教授で国立環境研究所・上級主席研究員の江守正多氏に質問。
加藤「確認したいのですが、これは太陽や地球の問題ではなく、地球に住んでいる人間の問題でこうなってると考えてよろしいでしょうか」
江守氏「そうですね。人間活動による温室効果ガスが大気に溜まっていることが原因であることははっきりしています」
「これは世界の問題」
このまま温暖化が進むと、世界の平均気温は2100年には産業革命時に比べて最大5.7度上昇。日本では1日に200ミリ以上の大雨が2.3倍になり、強い台風などの災害が増えるなど、様々な影響が出てくるという。
江守氏は「エネルギーを作る時に出しているCO2(二酸化炭素)を実質0まで減らさないと温暖化は止まらない」と話す。では、どうすれば良いのか。
「再生可能エネルギーがこれからどんどん安くなっていって、安いから増えていくという形にしないといけない。つまり、化石燃料で発電するよりも、再生可能エネルギーを新しく設置して発電した方がコストが安いから投資をそっちに切り替えていこうと。先進国では脱炭素が進み始めていますが、これは世界の問題。発展途上国などでそれを起こせるかどうかが今、問われている」(江守氏)
加藤「途上国なんかは『あんたら先進国が(二酸化炭素)をどんどん出してきて、それを今やめろって、そこに俺たち合わせられても困るよ。今我々は経済発展の途中なんだから』って言いますよね。地球規模で考えなきゃいけないところで、歩調合いますか?」
江守氏「これはもう、先進国が技術的にも資金的にも支援をしながら、CO2 を出さないで発展してもらうようにしないといけない。国連でもそういう方向で議論されています」
加藤はさらに、日本で節電が呼びかけられていることを取り上げ、「結局、火力発電に頼って、石炭なども使いながらやってるとなると、温室効果ガス出しているんじゃないの?って。これもうワケ分からない政策になっていませんか?」
江守氏「こういう電力需給ひっ迫の時は火力発電を多く使わなくてはならないというのは仕方がない。僕の考えでは、新しくそちら側に投資をしないということが大事。例えば、新しく石炭火力発電(の施設)を建ててしまうと、その投資を回収するために30年は動かしますので、その時点でCO2が出ることが約束されてしまいますから。すでにあるものをバックアップに使いながら、再生可能エネルギーを増やしていくことが大事です」
(ピノコ)