電力ひっ迫、連日の綱渡り 谷原章介「長期的な視野にたって改善を」

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   政府は昨日27日(2022年6月)、午後3時から同6時まで、東京電力管内の家庭や企業に「無理のない範囲」で節電を呼び掛けた。電力使用率93%で、何とか乗り切ったが今日28日も「電力需給逼迫(ひっぱく)注意報」は継続する。連日の綱渡りがいつまで続くのか? 28日の「めざまし8」が伝えた。

   東京電力管内では27日、ひっ迫注意報が発令され、異例の光景が広がった。

  • 都庁では午後から一斉消灯で節電
    都庁では午後から一斉消灯で節電
  • 都庁では午後から一斉消灯で節電

熱中症で160人が救急搬送(東京)

   昨日の夕方5時過ぎ。渋谷のシンボル「109」の看板の電気が消えていた。秋葉原の地下鉄に降りるエスカレーターの天井の明かりも消えた。江東区のパチンコ屋の掲示板も真っ暗。企業では「エレベーターの一部停止」の張り紙が出された。

   ひっ迫注意報は、電力供給の余力を示す「予備率」が5%を切ると見込まれた場合に発令する。東京都庁でも、小池百合子・都知事が、「東京都そのものが電力の大口需要家なんです。みんなで節電、がんばっていきましょう」。都庁では、午後2時過ぎに一斉消灯した。午後7時過ぎには、ふだんライトアップされている都庁舎の電気も消えた。

   東京消防庁によると、昨日は160人が熱中症の疑いで搬送された(2人重体)。毎年1000人ほどが暑さで亡くなるという。

   東京電力は昨日、東北電力や中部電力から余った電力の融通を受け、「予備率」が7%以上に改善した。このほか太陽光発電が増えたうえ節電効果もあり、同管内の昨日のピーク時(午後4時から同5時)の電力使用率は、午前10時現在の予想は99%だったが、実際は93%だった。政府はきょうも「注意報」を継続、午後4時から同5時のピーク時は96%予想としている。

   老朽化で運転を停止していた千葉県・姉崎火力発電所の再稼働を、来月1日の予定から明日29日に前倒しすることにした。姉崎発電所は約60万キロワット約170万世帯分を供給できる。ただ、姉崎に7月再稼働予定の愛知・知多火力発電所を合わせても、東北・東京・中部電力管内の予備率は、それぞれ約1%ほど改善されるにすぎない。

   東京電力、東北電力、北海道電力は、明日の電力需給が5%を切る見通しを示し、「需給逼迫準備情報」を初めて出した。

   MCの谷原章介は、「脱炭素というのもとても大事ではないかと思うのですが、発電も送電も長期的な視野に立って、改善していかないと、なかなか解決できない問題かもしれませんね」。

(栄)

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