「梅雨明けは、きょう、というか、もうしている」。天達武史・気象予報士は断言した。真夏がいち早く到来したかのようなこの週末の猛暑に、気象庁は「梅雨明け」のタイミングを逸したようだが、27日(2022年6月)の「めざまし8」がいち早く宣言した。
梅雨明け判断のキーとなる「梅雨前線の動き」を、番組は週末の天気図で追った。
24日(金)(午前3時)には、朝鮮半島付近まで跳ね上げられた梅雨前線は、25日(土)(午前9時)に、山陰・北陸地方沿岸から東北地方北部を横断するところまでいったんは南下した。しかし、同じ土曜日の午後3時には、能登半島から東半分が消えて短くなり、26日(日)の午後3時には、姿を消してしまった。
「これは、あの、梅雨明けです」
天達「6月のいま、梅雨の最盛期のはずなんですが、梅雨前線がない」
谷原章介MC「どういうことですか?」
天達「これは、あの、梅雨明けです」
谷原MC「アハハハハ(笑いながら言葉がない)」(スタジオに笑い広がる)
天達「気象庁は発表していないんですけれど、検討してます」
谷原MC「今年降っていないよねえ、ホントに」
天達「ホント降ってないです。関東甲信は6月6日に梅雨入りして、ふつう40日は続くんですが、きょうもし梅雨明け発表あるとすると、21日しかないんですよ」「降水量も期間も、いつもの半分くらい、もっと少ないかもしれない。となると、水不足を考えなくちゃならない」「きょうも特に関東から西は、一気に気温が上がってきます」
なぜこれほど暑いのか?天達気象予報士はこう解説する。
「一番の原因は、夏の太平洋高気圧が一気に、急激に強まったことです。通常よりもかなり北へ張り出してきたので、梅雨明けと同じような形になったんですね」「さらに、南から強烈な暖気が流れ込んできた影響で気温は上がりますが、とくに今の時期は、一年間で一番日差しが強いんです。なので一度晴れると一気に気温が上がってしまう」「さらに関東地方の場合は、西側に高い山があるため、この山を乾燥した熱風が吹き降りてくるんです。フェーン現象によってさらに気温の上昇がもたらされました」
いつまで暑さが続くのか?
上空1500メートルで列島を覆う暖気の予想図は、今週末まで変わらない。「真夏に数回やってくるような暖気がなだれ込んできている。これを梅雨明けと言わないでいつ言う?」
天達予報士は、「乗り遅れた気象庁」に改めて皮肉を飛ばしていた。
(栄)