面白い映画を見たくて、Netflixで探していたら、以前から気になっていた「グリーンブック」を発見しました。
この作品は、2018年に公開されたアメリカの伝記ヒューマン映画です。2019年のアカデミー賞で作品賞、助演男優賞、脚本賞を取りました。
実話に基づいたフィクションで、舞台は1962年のアメリカ。「グリーンブック」というのは、黒人が平等で自由な旅をできることを願って、安全に利用できる宿泊施設やレストラン、ガソリンスタンドなどをリストにして紹介したガイドブックです。
トニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、ナイトクラブ「コパカバーナ」の用心棒で、デタラメな性格。「コパカバーナ」が改装工事のため閉鎖され、仕事を探していました。
ドクター・ドナルド(マハーシャラ・アリ)は、カーネギーホールに住む黒人の天才ピアニスト。彼は人種差別が色濃く残るアメリカ南部を8週間かけて回るコンサートツアーの付き人兼運転手を探していました。ドナルド(マハーシャラ・アリ)は、トニー(ヴィゴ・モーテンセン)の肉体的強さと物怖じしない性格を見込んで、彼を雇います。
旅が終わっても、もっと一緒にいたかった2人
この作品は、2人の旅を描くロードムービーです。性格も行動も正反対な2人は、旅を続ける中で次第に心を通わせていきます。トニーは妻のドロレス・ヴァレロンガ(リンダ・カーデリーニ)に手紙を書くのですが、ドナルドに「子供の手紙だ」と言われ、手紙の書き方を教えてもらうことも。また、黒人差別に怒ったドナルドが暴力をふるい、警察につかまり、トニーのおかげで釈放される場面も。ドナルドの苦悩にトニーはさりげなく「人生、いろいろなことがある」と励まします。
彼らはクリスマスイブまでに家に帰ろうと、家路を急ぎますが、トニーを眠気が襲い、ドナルドが代わりに運転してニューヨークへたどりつきます。
目覚めたら、家の前に着いていたトニーは、家に寄るようにドナルドを誘いますが、彼は「メリークリスマス」と言って去って行きます。
トニーの家では、親戚も集まってクリスマスパーティの真最中。しかし、彼はドナルドに会いたかったのです。そこに玄関のベルが鳴り、ドナルドかと思ったトニーが玄関に急ぐと、知人の老夫婦でした。彼らを招き入れてドアを閉めようとした時、ドナルドがシャンパンを手に、微笑んでいました。パーティの参加者は、トニーの口から一緒に南部を旅した、天才ピアニストであることを聞き、大歓迎。妻のドロレス(リンダ・カーデリーニ)は、ドナルドに抱きつき、「手紙を書いていたのは、貴方でしょう」と言います。
トニーとドナルドの間には、友情が生まれ、その友情は死ぬまで変わりませんでした。
「映画って本当にいいな」と思える作品です。