アナログレコードが復活している。昨年、米国ではアナログレコードの売り上げがCDを超えたそうだ。きょう8日(2022年6月)の「THE TIME,」は、人気が再燃している背景を探った。
MC安住紳一郎が「日本でも星野源さんやKing Gnu(キングヌー)さんがアナログレコード盤も発売しているということです」と切りだしながら、「King Gnu 」 のアルバム「CEREMONY」のレコードを取り出し、プレイヤーで針を落とした。
「24時間3交代で土日を含めてフル稼働」の工場も
「どうでしょうか。このアナログレコードの魅力。若者の皆さんはどういうところに注目しているんでしょうか」
50年前のソニーのレコード生産工場で撮影されたモノクロ写真には、50台もの大型機械が連なる活気ある様子が映っていた。それもCDが台頭して1989年にレコード事業から撤退したという。しかし30年の時を経て、今また生産が活発に。
静岡・焼津市にあるソニー・ミュージックソリューションズの工場では、昔とは異なるきれいに整った部屋で、ロボットも使って円盤をカットし、10人ほどの従業員が最終チェックをしていた。24時間3交代で土日を含めてフル稼働しているというから、ブームの勢いが分かる。
過去10年の邦盤レコードの生産数をみると、2015年あたりから徐々に伸び、20年に60数万枚だったのが、21年は一気に120万枚を超え2倍になった。
昨年9月にオープンした東京・渋谷の「タワーヴァイナル渋谷」では、7万枚のアナログレコードを扱っているという。「10年前と比べると10倍の売り上げ。レコードを知らない若い世代の方にも興味を持っていただいて伸びている状況です」といい、若者がブームを押し上げているというのだ。
店内で熱心にレコードを探していた若者に理由を聞くと、「レコードで聴いた方がより世界観に浸れる。好きなアーティストのものは特別感というか、レコードも持っていたい」と19歳女性。
「サブスク」全盛の今だからこそレコードの魅力に気付いたという人も。「サブスクだとワンタッチで聴ける分、すぐ流れて行ってしまう。レコードというもので買うと忘れない」と27歳女性。
また、17歳の男子受験生は「60年代とか、自分の生きていなかった全然違う時代のを聞くと、逆にそれが新しい」。20歳の会社員男性も「温故知新、古いものから新しいものを感じられたらいいな、というところですかね」と語っていた。
(コムギ)