ロシアのプーチン大統領の「わら人形」が10件近く、千葉県松戸市の複数の神社で発見された。手書きで「抹殺祈願」と書いた紙が挟んであったものも見つかった。7日(2022年6月)の「めざまし8」が伝えた。
番組の情報キャスターが6日、松戸市の安房須神社を訪ねると、本殿わきの木に長さ30センチ近くあるわら人形が、釘で打ち付けられていた。顔の部分にはプーチン氏の顔写真のコピーが張り付けてあった。その顔の中心に別の釘が打ち付けられてあった。
5月上旬以来、10件近くの被害
別の神社の木にも、4日に打ち付けられていた。ただ、6日には、取り外され、足元に燃やしたような跡があった。総代の男性は、「宮司さんにどうしようか、相談したら、取って燃やす。その前に一応、お塩とお酒で清めてからやってください、と言われた」「何かやった時に、呪いを受けるんじゃないか。灰をどこへ埋葬というか、したらいいか、みんなと相談しないと」。
5月上旬以来、10件近くの被害があったという。なかには、神社として一番大事な、200年以上守り継がれてきたご神木のくすのきに、打ち付けられた例もあった。藁に挟んであった紙には、「ウラジーミル・プーチン、1952年10月7日生、70才、抹殺祈願」と書いてあった。
だれが何のためにやったのか?
参拝にきた女性は、「いけないことよね。いくら憎くてもそういうこと、やっちゃいけないこと、なんじゃないんですか」。別の女性は、「いやあ、ショック。あまりいいことじゃないですよね」。
明星大学心理学部の藤井靖・准教授は、「仮に私たちが戦争状態を何とかしたいと思っても、なかなか個人の力では難しいことがある。どうにもならない矛盾した状態を解消すべく、そういう行為に走ることがある」。警察は、同一犯の可能性が高いとみて、器物損壊と建造物侵入の疑いで捜査している。
国際政治学者の三浦瑠麗さんは、「ウクライナ侵攻で精神的に追いつめられている人は、当事者とか、たくさんいますが、こんなこと、だれもやっていない。こういうことする人間は、別に善意ではない。自分になかにあるわだかまりのようなもの、仕事がうまくいかないとか。それを勝手にプーチンにおっかぶせただけ。ろくでもない迷惑なことをする。とりあげてほしくないけども。これで、犯人の方はやったあ、と思ってますね」
(栄)