昨日6日(2022年6月)の「めざまし8」は、今年の梅雨入りを「来週以降では」と予想したが、番組終了直後に、気象庁が「関東甲信の梅雨入り」を発表した。九州南部より早い関東の梅雨入りは17年ぶり。まるで当てつけたような気象庁の「逆転宣言」を受けて、天達武史・気象予報士が今年の梅雨の特色を解説した。
「天達さん、昨日は『来週』と言っていましたが、突然の(気象庁の梅雨入り)発表でした」とMCの谷原章介が切り出すと、天達予報士は悔しそうに苦笑いを浮かべながら、「気象庁と私の見解の違いがありました。明確な梅雨入りの基準はないのですが、今年はゲリラ豪雨など、関東は雨が続いておりました。東北地方では最大級の雨になっているんですね」。
「かなり変則的な梅雨入りとなった」
なぜ、6日に「梅雨入り」したのか?天達予報士が気象庁に問うたところ、「梅雨前線以外の雨雲で、先週から不安定になっていた、と。この先の天候を考えた場合、雨や曇りが続くことから、判断したそうです」。
「宣言」を受けた関東地方は、大粒の雨交じりの強風で、街角では傘の裏返しにされる人が相次いだ。東北地方は梅雨入りがまだだが、昨夜から24時間以上も雨が続き、6月史上最高の雨量を記録した地域もあった。宮城県名取市の一部地域の1万5500世帯には「大雨警戒レベル4の避難指示」が出された。午前8時には、宮城・山形・福島に大雨洪水警報が出た。宮城・福島には同時に、土砂災害警戒情報も出た。
天達予報士によると、梅雨前線はなお日本列島から離れた南海上にあり、「かなり変則的な梅雨入りとなった」。この前線と日本列島の間には大きなスペースがあり、ここに高気圧が来れば晴れるが、北西側から雨雲が入り込みやすい形にもなっている。これが、雨雲を局地的に発達させてゲリラ豪雨やひょうを降らせやすくなっているという。
全国的には、九州から東海まで、今週末の11日ごろに一斉に梅雨入り、東北・北陸は15日ころになりそうだという。今年の梅雨は、これまでとは異なり「短期集中型」(天達氏)になりそうだ。前半は、冷たい空気が入って局地的な雨が降り、ゲリラ豪雨やひょうも多くなりそうだ。一方で、6月下旬からの後半には、梅雨前線が北上して日本列島を覆って活発化、梅雨本番となる。ただ、長続きせず、7月前半に梅雨明けする可能性がある。
(栄)