「プレミアム付き商品券をめぐって騒動となっています」ときょう2日(2022年6月)の「めざまし8」でMCの谷原章介が切り出したのは、大分県佐伯市で1人で446万円分の商品券を大量購入した女性の話題だ。そのプレミアム分、なんと133万8000円にのぼるという。
1冊(1万円)で1万3000円分の買い物ができる
地域消費喚起を目的とした佐伯市のプレミアム付き商品券は、1冊(1万円)で1万3000円分の買い物ができるというもの。「1世帯につき3万円まで」というルールで、今年4月から事前の申し込み制によって販売を開始した。
ところが、発行した6万冊のうち2万4000冊が売れ残ったため、4月末から事前申し込みなしの直接販売を始めたところ、1人の女性が列に何度も並び直して計6万円分を購入した後、「何冊購入できますか」「440万円は大丈夫ですか」と質問。販売スタッフが「大丈夫です」と答えたため、現金440万円を支払って購入した。使い道について、女性は「車です」と答えたという。
市の説明によると、販売事業者の責任者はスタッフに対し、「何度も列に並ぶ人は把握できないので販売してもいい」「列がない場合は、申し出の冊数を販売してもいい」と指示していたという。販売事業者は、市の担当者に相談のうえ了承をもらっていたと説明しているが、市側は「そうした相談を受けた覚えはない」と言い分は食い違っている。
立岩陽一郎「買った人を悪く言う必要もないし、倫理観の話じゃない」
5月31日に記者会見した田中利明市長は「購入した方、販売した人たちの倫理観の問題もある」と話していたが、女性に返還を求めることはせず、今後は販売業者に対するルールの明確化など再発防止策を講じるという。
古市憲寿(社会学者)「思いついたのがすごいですよね。実際、余っていたものだし、そんなに問題ないと思います。市長は倫理という言葉を使っていたけど、もともとプレミアム商品券という発想自体、お金をちょっと足して使ってもらおうという下品なものですから」
いつもはダンディーで柔らかい物言いの谷原だが、この話題では「このゼロ金利時代、133万円ってすごいことですよ。この方、本当に目ざといというか抜け目ないというか、よく気づいたと思いますね」とやや辛口のコメント。
これに対し、立岩陽一郎(ジャーナリスト)が「買った人を悪く言う必要もないし、倫理観の話じゃない。売れ残っていたものなんだから、めざといという言い方も失礼な感じかな」とやんわり指摘すると、「いや、ほんとにね。市がきちんと公平にアナウンスしていれば問題なかったですよね」と軌道修正していた。
(キャンディ)