「『雪の宿』や『チーズアーモンド』などで知られる、お菓子メーカー『三幸製菓』で今年(2022年)の2月に工場火災があり、従業員6人が亡くなりました。その火災から3カ月半がたったきのう(5月31日)、会社側が初めて記者会見を行いました」と岩田絵里奈アナ。6月1日の「スッキリ」は、およそ3時間の会見から見えてきた「ずさんな安全管理体制」を取り上げた。
警察によると、亡くなった6人のうち4人の女性が倒れていたのは、玄関に通じる防火シャッターの前。当時シャッターは締まっていたが、その脇には避難用のドアがあるという。しかし、「煙が充満してサイレンは鳴りっぱなし。真っ暗で何も見えなかった」(工場にいた人)という証言が示すように、火災により停電が発生し、煙で避難誘導用の標識も見えにくかった可能性があるという。
宮崎哲弥「いまだに安全より生産性重視だと疑わざるを得ません」
さらに、佐藤元保CEOは会見で驚きの言葉を口にした。「避難訓練を行わなかったことで、防火シャッターが下りた際にすぐ脇の非常扉を使用することが周知されていなかった」というのだ。
また、消防によると、新潟県村上市のこの工場では1988~2019年の間にボヤなどが8件起こっていたそうだ。
7年ほど前に働いていたという三幸製菓の元従業員は工場の様子についてこう語った。
「避難訓練はなかった。防火シャッターの開け方も知らない。(今回の火災を聞いて)やっぱりなと思った。箱がいたるところに置いてあったりと物が多く、工場内は入り組んでいて逃げるのは大変。昼間ならまだしも、夜は暗くてさらに難しいと思う」
この元従業員が働いていた時もボヤがあったというが...。「すごい音で警報機が鳴ってびっくりしたが、ほかの従業員は驚く気配がなかった。『避難してください』というような放送もなかった。みんな(ボヤに)慣れっこな気がした」。
司会の加藤浩次「契約社員の方とかパートの方などは(避難経路を)全く知らなかった可能性があるということです」
池田美優(ファッションモデル、タレント)「大手だからこそそういう面はちゃんとしてほしかった。三幸製菓だから安心と思って入ってきた方もたくさんいると思うし」
宮崎哲弥(評論家)「現場で働いている人が1番危険なのに、周知徹底も避難訓練もしなくてどうするのか。工場再開を早々に発表したという話もありましたが、まだ出火原因も分かっていない。いまだに安全より生産性重視だと疑わざるを得ません」
(ピノコ)