「一家が中心となって行われたと見られる、およそ1800件におよぶ持続化給付金を利用するウソの申請でした。9億6000万円もの巨額の不正受給はなぜ起きたのでしょうか」と岩田絵里奈アナが切り出した。
31日(2022年5月31日)の「スッキリ」は、一家4人で行われていたとみられる過去最大規模の給付金詐欺について伝えた。容疑者らはウソの申請1件につき十数万から数十万円の報酬を受け取ったものと見られている。
「氷山の一角」指摘も
警察はきのう、主犯格とみられる容疑者(47)の元妻(45)、長男(22)、事件当時未成年だった次男(21)を詐欺の疑いで逮捕。47歳の容疑者はインドネシアに逃亡し、警視庁が行方を追っているという。
元検事の上原幹男弁護士は、「国は当時、事業者を救うために緊急に事業者にお金を渡す必要があったため、審査をあえてかなり甘くした。資料の内容が本当かウソかということはあまりチェックさえずにすぐにお金が振り込まれていたというのが実情」と指摘。今回の詐欺事件では「容疑者は制度スタート当初のチェックが緩かったことにつけこんだのでは」と言う。
家族を中心とする詐欺グループは、口コミでウソ申請者を集め、レストランや六本木の事務所でセミナーを開催していたというが、上原弁護士は、これについて「おそらく、『お金持ちになるためにはどうすればいいか』というようなセミナー。そこで紹介される儲け話の1つとして持続化給付金の詐欺があったという位置づけでしょう」と話す。また、この「儲け話」は人に紹介することで紹介料が入る仕組みになっていて、「紹介者が連鎖的に増える『ネズミ算状態』になっていたのでは」と指摘する。
ナヲ(「マキシマム ザ ホルモン」ドラムス・ボーカル)は「この1800人は被害者になっちゃうんですか?それとも加害者に?」と質問。
上原弁護士によると、指南役である容疑者一家にそそのかされたのだとしても同罪になる可能性が高く、早急な自主返還が必要だということだ。
司会の加藤浩次「セミナー出てるわけですからね。お金が振り込まれたら手数料を払っていたということは、同罪。僕は、罪に問われると思います」
上原弁護士は「この9億6000万円の事案はあくまで氷山の一角だろう」と話しているそうだ。
(ピノコ)